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匣の中
著者 乾くるみ (著)
本格の魔道に沈む驚愕の結末!! 探偵小説愛好家グループの中心人物・伍黄零無(ごおうれいむ)が謎の言葉を残して密室から消失。その後もグループの一員・仁行寺馬美(じんぎょうじまみ)が書くモデル小説どおりに密室殺人が連続する。衒学的(ペダンティック)な装飾と暗号。推理合戦の果てに明かされる、全世界を揺るがす真相とは!? 新本格の聖典『匣(はこ)の中の失楽』に捧げる華麗なるオマージュ。(講談社文庫)
匣の中
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評価内訳
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匣の中
2024/01/19 23:21
隠れ名作
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投稿者:ミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルや目次の構成を見れば明らかなように、本作は四大奇書の一にして孤高の傑作「匣の中の失楽」へのオマージュとして描かれた作品です。
一方で原典が推理合戦や衒学趣味、暗号に密室トリックとミステリのさまざまな要素を濃厚に横断しつつ、その構造的な特性から幻想小説としての側面を強くしそれが大きな魅力となっているのに対し、本作もそれを踏襲しながら、とある仕掛けによって幻想小説ではなく本格ミステリとして成立させている点が非常に素晴らしいと