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2件
マニ教
著者 青木健
キリスト教がもっとも恐れた謎の世界宗教の全貌。世界初の包括的入門書。ゾロアスター・イエス・仏陀の思想を綜合し、古代ローマ帝国から明代中国まで東西両世界に流布しながら今や完全に消失した「第4の世界宗教」。「この世」を悪の創造とし全否定する厭世的かつ魅力的なその思想の全貌を、イラク・イラン、中央アジア、北アフリカ、ヨーロッパ、中国に亘りあまねく紹介する世界初の試み。(講談社選書メチエ)
マニ教
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マニ教
2010/11/13 22:47
聖アウグスティヌスが信仰していた宗教。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
マニ教が当時の宗教を混ぜ合わせたごった煮位にしか知らなかったが、著者は色々な資料を集めて現在分かる限りのマニ教及び宗祖マニ像を面白く書いている。特に宗祖マニの父親像について。
同じ著者のゾロアスター教の本でも言える事だが、色々な言葉が分からないとマニ教像が書けないようだ。特にマニ教の聖典や史料は散逸していて、かつて信者だった聖アウグスティヌスをはじめとするマニ教を批判する側から書いた資料(特にマニ教文書の断片的な引用)や遺跡から発掘された資料を基にして、かつてユーラシア大陸に存在していた巨大な宗教像を再構成するのは大変だろう。
もっとも、これからもマニ教の聖典や史料が、「トマスによる福音書」や近年の「ユダの福音書」みたいに話題を呼ばないにしても、どこかの遺跡から発掘されないとは限らないだろうが。
チェスター・ビーティ図書館は聖書の写本だけではなく、マニ教の写本も収集しているとは知らなかった。和書や漢籍、浮世絵のコレクションもあると言うから、色々なものを収集しているわけだ。聖書の写本についての本ばかり読んでいると、何で紀宮殿下がここを訪問されたのだろう、と思わずに済む。
2020/10/12 13:23
幻の世界宗教
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
西欧から中国まで広がった世界宗教でありながら現在は滅んでしまったマーニー教についての本。書物の宗教で開祖マーニーの著作を書写・翻訳して布教していく様が興味深かった