電子書籍
あの子の考えることは変
著者 本谷有希子
Gカップの「おっぱい」を自分のアイデンティティとする23歳フリーター・巡谷。同居人は、「自分は臭い」と信じる23歳処女・日田。ゴミ処理場から出るダイオキシンと自分の臭いに異常な執着を見せ、外見にまったく気を遣わぬ日田のことを、巡谷はどうしても放っておけない。日田だけが巡谷の「気が触れそうになる瞬間」を分かってくれるのだ。二人一緒なら、どうしようもなく孤独な毎日もなんとかやっていける――。
あの子の考えることは変
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電子書籍あの子の考えることは変
2022/12/02 22:36
女子校ノリの青春劇
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投稿者:ちーかま - この投稿者のレビュー一覧を見る
序盤は二人の風変わりなやり取りがおもしろく、さながらセトウツミの女子編といった感じ。後半になるとドタバタ感強めで、悩みや葛藤を織り交ぜながら疾走していくような感じ。そのへんは橋本治の桃尻娘に近い印象。
紙の本あの子の考えることは変
2020/07/14 23:57
変だけど憎めない
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
獣のような体臭を放つ、エッセイスト志望の日田を嫌いになれません。夜の神田川沿いの桜を、寄り添うように眺める姿にホッコリします。
紙の本あの子の考えることは変
2020/08/02 13:42
変
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
やっぱり、コミュニケーション能力があるかないかで、受け入れてもらえるかどうか変人なのか面白い人なのか決まりそう。
紙の本あの子の考えることは変
2013/12/09 21:32
切ないドタバタ
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投稿者:ソレイケ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本谷有希子『あの子の考えることは変』(講談社文庫)読了。
本谷は好き。どっか異常な女性が出てきて、ドタバタを繰り広げるというような内容が多い気がするのだが、この小説もそんな感じ。小説で笑わせるのってなかなか難しいと思うんだけれども、本谷はその辺りのセンスに長けているような気がする。実際、何度も笑ってしまった。
突如自分の感情がコントロールできなくなる癖のある「わたし」(巡谷)と、思い込みの激しい超天然系コミュ障不思議ちゃん「日田」の同居生活を描く。基本的に二人とも冴えない女の子なのだが、タイプが異なっており、所謂「キャラ立ち」がよい感じ。しかし、安易なキャラクター小説ではない。そこは本谷である。不器用な二人の生きんがための足掻きは、傍から見ると滑稽極まりなく笑ってしまうが、しかし彼女らは真剣で、健気だ。その「ケナゲ」さ故に、スラップスティックもどこか切ないといった哀調を帯びる。この匙加減が絶妙。本当に上手い。
お薦め。特に女性に。