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戦国武士道物語 死處
著者 山本 周五郎
昭和16年に執筆され、戦後の混乱期の中、未発表のまま保管されていた短篇小説「死處」。77年ぶりに発見された本作を収録した小説集、遂に刊行! 表題作「死處」のほか、伊達家先方隊として山中を進む武士たちとそれを追う女の恋を描く名作「夏草戦記」、戦場で手柄を立てない良人とその本当の姿を知る妻を心の繋がりを哀切深く描いた「石ころ」など、動乱の世に生きた人々の生き様を通し、人の在り方を問う全篇名作時代小説集
戦国武士道物語 死處
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紙の本死處 戦国武士道物語
2018/09/12 21:13
死處 戦国武士道物語
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雨読 - この投稿者のレビュー一覧を見る
山本周五郎氏の「死處」は未発表作で77年ぶりに発見された原稿で、第二次世界大戦の動乱で掲載予定の雑誌が休刊となり講談社の資料室に眠ることとなったとのこと。
他に「城を守る者」「石ころ」「夏草戦記」「青竹」「紅梅月毛」「土佐の国柱」「熊谷十郎左」の七篇を揃えている。
いずれも名高い戦国武将に仕える、余り有名ではないが真の武士道を貫いた人物を取り上げています。
忠義の為死するは、現代では遠く及ばないことではあるが、日本人の本質や潔さを改めて考えさせられました。
紙の本死處 戦国武士道物語
2021/08/22 00:10
わたくしを捨て大義に尽くす忠義・現代の価値観で言えば超絶ブラック
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読人不知 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人情物の名手として知られる山本周五郎の未発表作品集。
道理を説いても、容れられぬ時機には、何を言っても組織の壁を通らない。
汚名を着てでも不言実行される大局を見据えた行動は、命懸けの責任が伴う。
それが、私を捨て大義に尽くす忠義であると認められた時代。
書かれた時代を反映してか、大義の為に敢えて自ら手を汚し、汚名を着て死す者と、それを見守る心許せる上役や仲間を描いた作品が多い。
作中では多くを語らないが、後を託せる信頼は、死後、時節が至れば汚名を雪がれること、遺された家族への救済が保証されてこそである。
決して、組織を守る為になされるその場限りの蜥蜴の尻尾切りではない。
この作品群を都合よく解釈し、組織の罪を末端に負わせる責任者が出ないよう、祈りたい。
昭和初期、原稿用紙に手書きされた原稿だからか、表記揺れが多い。だが、無理に統一するより、同じ単語でも状況に応じて漢字と仮名の使い分けがあった方が、表現がより豊かになっていいと思った。
電子書籍戦国武士道物語 死處
2019/05/16 06:43
最後に「そうくるか」
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うみべ - この投稿者のレビュー一覧を見る
山本周五郎未発表の軍記物短編集。不器用だが実直なもののふたちの、最後にそうくるかと溜飲を下げる話が殆どです。一番最後の話を読んで「あれっ?」と思ったら巻末の解説を読んでください、そしてまた最初から・・・(笑)