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  • みんなの評価 5つ星のうち 3.7

おいしいごはんが食べられますように

第167回芥川賞受賞作。

「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」
心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。

職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、仕事ができてがんばり屋の押尾。
ままならない人間関係を、食べものを通して描く傑作。

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みんなのレビュー30件

みんなの評価3.7

評価内訳

【ネタバレ】繊細ヤクザの話。

32人中、30人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆな - この投稿者のレビュー一覧を見る

ゲボ面白い。

下品な言い方で申し訳ないが、この表現しかできない。

不気味・不穏・薄気味悪い、でも印象的で面白い。

こんな小説読んだことない。


かもめ食堂(2006)、食堂かたつむり(2008)を皮切りに、たくさんのごはん小説を読んできた。

これまでのごはん小説は、登場人物がいい人ばかりで構成されているか、嫌な奴が出てきても、おいしいごはんで乗り越えていくかの2択だった気がする。

この本は違う。

種類は違えど、やべーやつしか出てこない。

以下、主な登場人物。

◆芦川(女性)
身体が弱く、『辛い時には無理しない』スタイルを貫く。
故に、やらなければいけない仕事があったとしても、体調が悪ければお構いなしに早退する。もちろん仕事は他の人に振り分けられる。
しかし、体調不良で早退したにもかかわらず、翌日『ご迷惑をかけたお詫びです』と、手の込んだ手作りお菓子を職場に持参する。
バカな男性社員と謎思考のパートババアは、『おいしい!』『芦川さんって本当に家庭的ね〜』と大絶賛。

経験年数が長く仕事への貢献度が低いため異動対象であるが、支店長とベテラン社員(何れもおっさん)の強い要望により、現在の支店に居座り続ける。

◆二谷(男性)
体調不良で早退する芦川の尻拭い要因の1人。
かなり屈折しており、芦川の勤務態度や芦川の作る食事やお菓子に抵抗があるにもかかわらず、か弱い芦川に魅力を感じ、芦川と男女の関係になる。
手作りの食べ物を忌み嫌っており、『カプセルで栄養摂取できたらいいのに』等、厨二臭い思想を持つ。

◆押尾(女性)
芦川の尻拭い要因の1人。気が強く、可愛げがない。体調不良で早退したのに手の込んだお菓子を作ってくる芦川に反感を持つ(当然である)。会社に貢献しているのは確実に芦川ではなく押尾だが、社内では全く評価されていない。




この話は、所謂『繊細ヤクザ』の話だ。

体調不良(重い持病ではなく、偏頭痛などの軽微なもの)でお構いなしに早退し、でも、みんなが尻拭いをしている間に芦川はせっせとお菓子を作り、翌日、会社に持っていく。
バカな男と優しいパートは芦川のお菓子を褒める。

読んでいて思ったのだが、芦川はお菓子作りも料理も好きじゃない。明確に記載されているわけではないが、作る工程よりも『お菓子を振る舞って褒められる私』が好きなのである。

結末の詳細は伏せるが、この物語を読んだ多くの女性が押尾に感情移入すると思うが、押尾は報われない。


繊細ヤクザの大勝利である。

はっきり言ってめちゃくちゃ胸糞が悪い。
かといって、駅のゴミ箱に捨てたくなる小説か?と聞かれれば、全くそんなことはない。
主に芦川の図々しさ(この人は全く弱者ではない。図太くて強かである)がどんどん増長されていく様が面白くて、ページをめくる手が止まらない。

読後感が悪い小説は大体売り飛ばすことにしているが、この本は売らない。記憶が薄れた頃に本棚から抜き出して、怒ったりイライラしたり、押尾に同情したりしながら、また読むと思う。

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おいしいごはんが食べられますように

2022/05/20 07:00

小説だからこそ描ける関係

9人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

第165回芥川賞候補作となった『水たまりで息をする』は受賞には至らなかったが、評価的には悪くなかったし、難しい題材ながら文学作品としてすっと心に届いた。
 なので、高瀬隼子(じゅんこ)という作家は覚えておこうと思った。
 それに続く作品が本作ということになる。
 職場の中の微妙な人間関係を描いて、それはきっとどこの職場でもアルアルなのだが、高瀬さんが描くと独特なニュアンスの、人と人との息が届く距離感が巧みに浮かぶ上がってくる。

 主人公の二谷という若い男は食べ物に関して、カップ麺で腹が満たされたらいい程度で、ほとんど興味をもっていない。
 彼と同じ職場に芦川さんという若い女子社員がいる。体が弱いのか、仕事にさほど意欲を持っていないが、その態度がかわいくて、男の先輩社員らの受けがいい。
 そんな芦川さんが苦手という、押尾さんという女子社員がいる。
 彼女が二谷にこう声をかける。
 「わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」

 ところが、二谷と芦川さんがいつの間にか関係を持ち、芦川さんは二谷のために手料理をつくる関係になっていく。
 そればかりか、職場に手づくりのケーキやクッキーなんかも持ってくるようになり、職場での芦川さん人気はさらに高まる。
 こういう関係って、ありそうだ。
 押尾さんがそんな職場からはじかれていくのは仕方がないが、面白いのは食べ物に関心のない二谷だ。
 芦川さんの好意を見えないところで拒絶している男。
 多分日常の世界では覗きえない人との関係を、小説なら描けるんだと、高瀬さんは証明してくれている。

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おいしいごはんが食べられますように

2022/08/15 20:38

こんな話だったなんて。

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:MissWhite - この投稿者のレビュー一覧を見る

芥川賞受賞作のタイトルを見たとき、「今回の受賞作は平和そうだなぁ」とまず思いました。
文藝春秋掲載の受賞者の写真を見て、「穏やかそうな女性だなぁ」と思いました。
なのでそのまま文藝春秋で読んでみました。

見事に騙されました。
何この芦川さんが作る料理やお菓子たち。
料理名だけなら美味しそうなんです。
でも二谷や押尾の視線を通して見るとなぜか全然美味しそうじゃない。
この二人の芦川さんに対する感情が怖い。
そして芦川さんの内面が全く描かれないのも怖い。
でも個人的には押尾さんの気持ちに全部ではないですけど強く共感しました。
私も同じ立場で職場で芦川さんみたいな人が隣にいたら、
「お菓子作らなくていいから自分の仕事をちゃんとやれ」と思います。笑

以下、ネタバレ含みますのでご注意ください。

ラストは芦川さんがいいとこどりです。
でも何でだろう、芦川さんが羨ましいとか、芦川さんのような人になりたいとか、
全然思わない。
二谷と押尾さんという二人の視点から描かれているからでしょうか。
一人称で書かれているわけではないのですが、
読んでいると「あれ、これ誰からの視点?」ってなり、
「あ、今は二谷サイドね」って次第に合点が行きます。
あんまり見ない描写の方法が新鮮でした。
映画などにはなかなか使えなさそうな手法で、
小説を読む醍醐味だと思います。

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