電子書籍
人狼城の恐怖
著者 二階堂黎人
「本格ミステリ・ベスト10」(1999年版)をはじめ、あらゆるミステリ・ベスト10を総なめした本格ミステリの金字塔。独仏国境の険しい渓谷の上に屹立する双子の古城・人狼城に招かれた10人の客に用意されていたのは、凄惨な殺しの宴だった。謎と伝説に彩られた古城に隠された秘密とは何か?全4部、4千枚を超える本格推理小説の大傑作。※「第1部」「第2部」はどちらからでもお読みいただけます。
人狼城の恐怖 第一部ドイツ編
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電子書籍人狼城の恐怖 第四部完結編
2021/12/12 12:06
世界で一番長いであろう推理の開陳に圧倒される完結編
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投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
普通の感覚なら長編小説(それも長めの)一冊分の分量が、ほぼまるまる名探偵による謎解きという、ある種贅沢な本。1000枚以上に渡ってクライマックスが続くわけです。
個々の密室殺人のトリックはよく考えられていますが、既存のトリックの改良や組み合わせで、そこまで斬新とは言えません。しかし、それらの解明は本作ではちょっとした前菜にすぎません。聖槍は人狼城に本当に隠されているのか?(あるなら何処に?) ハーメルンの笛吹きの真相とは? 犯人の正体は? 動機は? そして人狼城の秘密とは? これらの謎の答えはいずれも強烈で、矢継ぎ早に解かれていく様は圧巻です。長さにおじけづくことなく、ぜひ一読をお勧めします。
電子書籍人狼城の恐怖 第二部フランス編
2021/12/12 12:02
世界最長の本格推理小説、第二部。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界最長の本格推理小説『人狼城の恐怖』第二部。ただし、第一部から続いてはいない、また別の話ですのでこちらを先に読んでも構いません。その場合は二部→一部→三部、四部の順で読んでください。
独仏国境を挟んで立つ双子の城・人狼城。フランス側の蒼の狼城を訪れるのは、様々な思惑を隠したアルザス独立サロンの面々。その目的は、城主シュライヒャー伯爵の正体を探るため、ナチスの怪物「星気体兵団」の生き残りを見つけて殺すため、そしてイエス・キリストにまつわる伝説の秘宝を求めて。
しかしこの城でもやはり密室殺人が連続する。オカルト濃度もさらに濃くなり、好きな人にはおなか一杯になるだろう大長編です。
電子書籍人狼城の恐怖 第一部ドイツ編
2021/12/12 12:01
本格ミステリベストテン1位に輝いた、世界最長の本格推理小説、開幕
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投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界最長の本格推理小説『人狼城の恐怖』。その開幕となる第一部。ただし、第二部はまた別の話となり、それが合流して三部四部へとつながるので、一部と二部はどちらを先に読んでも差し支えありません。
独仏国境を挟んで立つ双子の城・人狼城。不可思議かつ血塗られた伝承を持つドイツ側の城・銀の狼城へ招かれたツアー旅行の一団と彼らを招じ入れた城主一家を、殺戮と不可能犯罪の嵐が襲います。二階堂黎人の本領発揮の冒険活劇要素のある連続殺人劇。良い意味で分かりやすく疾走感のあるストーリーはページをめくる手が止まらなくなりますが、そこここに伏線が張り巡らされているので、謎解きに挑みたい人は要注意。
電子書籍人狼城の恐怖 第三部探偵編
2021/12/12 12:03
三冊目にして、ついに名探偵登場
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投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
第三部になり、ようやく名探偵二階堂蘭子の登場です。
捜査と仮説の提示が物語の中心で、蘭子たちの調査の結果わかってくる事実も読者には既知のこともあるため、リーダビリティは少し落ち着きます。とはいえ一部や二部の事件が、後日の城外ではどのように見られているのかが少しづつわかってくるところは、城内で何が起きたかを知っている分、独特のサスペンスがあります。そして急転直下の形で、事件は第四部完結編へ――
個人的に好きなのはプロローグ。蘭子たちがヨーロッパへ行くきっかけは『地獄の奇術師』を読んでいると感慨深く血が騒ぎます。
2001/10/29 19:55
やはり最後まで読まなきゃわからない(これはトリックのネタではなく、作者の意図のことです)。
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投稿者:ノッポ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ようやく最終章「第4部 完結編」読み終えました。休み休みにしか読めなかったので結構な時間を費やしましたが、さすがに史上最長編というだけあって総合的にも読み応えがありました。
結論的には今一つ納得し難い結末のような感覚に見舞われてしまいましたが、やっぱり二階堂黎人氏の奇抜な発想には敬服しますね。前の3部作に散りばめられた付箋がそのときは「何の意味があって?」って癇癪気味だったのですが、解決されていくにつれて、「あーそれで!?」という感嘆にも変わってきました。ある意味「後書き」で納得させられた?という感もありますが…
それにしても、第3部の書評にも書いたのですが蘭子という人物はどこまで不思議な奴なんでしょうね。何を手掛かりにあのような仮説をたてて見抜いてしまうのか、非常に歯痒い性質の持ち主なんですよね。今後もやっぱり好きになれそうにはないです。
何はともあれ、全4部作それぞれにお見事です。また近いうちに二階堂黎人氏は何かをやってくれるでしょう。
2001/09/28 13:18
蘭子も微妙に成長?
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投稿者:ノッポ - この投稿者のレビュー一覧を見る
いよいよ第3部なわけですが、個人的には嫌いな蘭子の登場ということで展開は楽しみでした。何故嫌いかと言えば、あまりすんなりと解決しない、被害者が増える…これは蘭子がもったいぶった性質故に、自分に確信を持つまでは手掛かりを公表しないために、まわりの協力者やその他登場人物に更に危険が襲いかかるといった事態を招いてしまうところにあるように思います。
この第3部の蘭子はあれから少し大人になってるかな? という雰囲気もあり、作者の意図したものであればその微妙な変化は私には感じとれました。
それにしても相変わらず登場人物の多さには参ってしまいます。「この人、どっちの国のどんな関係の人だったっけ?」(カタカナに慣れない私がいけないんですが)
2001/09/12 15:39
結果が見えているわりには…
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ノッポ - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は第1部の方を先に読み終えてこの第2部に入りましたが、結果的に城に招待される人々は全員が被害者だろう(ストーリーの主人公が最後の生存者?)との先入観をもってしまうだけに、あとはその結果にたどり着くまでの淡々としたどちらかといえば消化試合的な感じで読んでしまいました。
一応は以降の第3部、第4部と続くわけですから、読んでおかなければならないといった義務感だけが残ったという感じです。
そういった意味では、4部作による長編でしかも第1部と第2部はどちらから読んでもいいといった場合、私の2つ目にあたったこの作品は手腕を問われるものだったかと思います。
残念ながら、史上最長編を狙っての枚数稼ぎのように感じなくもありません(もし第1部と第2部とを逆に読んでいたら、同じく2つ目の方を同じように評価していたことでしょう)。
それだけ作者にとっては難しい方法をとられたわけでしょうが双方をもっと違った構成にして欲しかったと思います。
結果が見えているわりには…長い! って感じ。
2001/08/17 15:41
なぜ?どうして?
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投稿者:ノッポ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この類の小説では当然のことなのですが、なぜ事件が起るのか? どうやって事件を起こしているのか? (事件とは何かは伏せますが…)まったくもってわかりません!(それが売りの小説ですから仕方ありませんね)。
読んでいて人物像や建物の雰囲気、現場の光景が目に浮かんできます。とにかく長いので休み休みに読みましたがストーリーに連続性があるので苦にならずに読み上げれました。
ただ少し気になるのは…最後のほうの数十ページのいよいよクライマックス(この編の)というところが別次元に飛んでしまているところでしょうか。
続きは別途お楽しみってことでしょうが、あまりにも臨場感溢れるストーリーから一転しての終息だったのでちょっと後味悪い感じがしました。