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5件
謀聖
著者 武内 涼
月山富田城を奪取した経久は、いよいよ出雲統一の戦いに乗り出した。そこで繰り広げられたのは戦史に残る激闘の数々。こうして、類まれなる計略家・尼子経久の名は、山陰のみならず日本中に響き渡ることとなった!
戦国初期に活躍した山陰の雄、尼子経久。「謀聖」と言われるほど計略に優れた人物でありながら、「天性無欲正直の人」と評された得体のしれない個性。そして、東の北条早雲とともに、下剋上大名の代名詞的存在である経久が、旧秩序の破壊を志した本当の狙いとは?
「妖草師」シリーズの武内涼が描く、大河歴史小説シリーズ、躍動の第二巻!
謀聖 尼子経久伝 雷雲の章
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謀聖 尼子経久伝 瑞雲の章
2022/10/17 20:03
尼子経久の物語第3巻
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
謀聖といわれた尼子経久の生涯を描く物語。出雲を手中に収め、さらなる領土拡大を目指していく。しかし、その先に大内家やその重臣陶興房が立ちはだかる。己のすべてをかけられるものを見つけた果報者として主人公は、ひたすら治政に民の安寧を第一として行っていく姿が描かれる。下剋上という言葉は、上に立つ者の驕りが生み出した社会現象であったのではないかと思うようになった。
謀聖 尼子経久伝 風雲の章
2022/07/16 17:48
出雲統一へ動く
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
尼子経久が月山富田城を奪還し、いよいよ出雲の国統一のため、強敵三沢家に立ち向かう物語に入る。下から上を浮き上げる下剋上を推し進める経久の謀略が、その非情さと精緻さを示していく。謀聖と称された男の、奇計奇策は、読み進めるたびに驚く。それだけでなく、民の安寧を強く願う心、下した敵を寛大に包み込む心持は、さわやかさを残す。戦国時代の幕開けにこのような武将がいたのだ。
謀聖 尼子経久伝 青雲の章
2022/07/15 22:41
若き尼子経久の活躍
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
室町時代後期から戦国時代に活躍した尼子経久の青洲時代から下剋上の階段を登り始めたころを描く物語。今までよく知らなかったが、まさに下剋上のハシリの人物であり、階級の上位者がしっかりとした政を行えないのならば、その意向に従わず、そして打ち滅ぼすことをいとわぬという気概は、戦国期の多くの武将に通じるところがある。それ以上に、民がひもじい想いをせず、家族が健やかに生き切ることができる社会を望む尼子経久の姿勢に、ほれぼれとする。謀を多用し大名になったとはいえ、清々しさを感じる武将だ。好きになる武将だ。次作も楽しみ。