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神麻嗣子の超能力事件簿
著者 西澤保彦 (著)
人を殺すことが、こんなにも、おもしろいとは思ってもみなかった――。能解(のけ)警部の部下・奈蔵渉(なぐらしょう)は警察官でありながら、連続殺人鬼。自己の狂気を冷徹に見つめながら犯行を続ける奈蔵の、究極の目標は誰なのか? 複雑巧緻なトリックをちりばめた驚愕のサイコミステリ。大人気の「神麻嗣子(かんおみつぎこ)シリーズ」番外編。(講談社文庫)
ソフトタッチ・オペレーション 神麻嗣子の超能力事件簿
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2021/06/27 18:43
「超えて」いるのは能力か、はたまた思考か
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投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
超能力が絡む犯罪を捜査するチョーモンイン・シリーズの番外編。
超能力が実在するがゆえの動機や事件の構造を、手を変え品を変え見せてきたこのシリーズ。本作でも、事件の真相と、動機の部分に超能力の存在が不可分に絡み付いています。
先に世に出た短編「転・送・密・室」を読んでいれば、この長編で扱われる超能力がわかるので、殺人の真相に気づくことはできるかもしれません。ですが、事件の根底に流れる、ある人物の異様な目的は、とうていたどり着けないはず。事件全体の構図が明らかになったときのインパクトは、同シリーズの傑作長編『実況中死』に勝るとも劣りません。