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著者 著者:野崎 まど
数多一人は超有名劇団 『パンドラ』 の舞台に立つことを夢見てやまない青年。ついに入団試験を乗り越え、パンドラの一員となった彼だったが、その矢先に 『パンドラ』 は、ある人物によって解散を余儀なくされる。彼女は静かに言う。「映画を撮ります」 と。その役者として抜擢された数多は、彼女とたったふたりで映画を創るための日々をスタートすることになるが――。 『全ての創作は、人の心を動かすためにある』 彼女のその言葉が意味するところとは。そして彼女が撮ろうとする映画とは一体……? 全ての謎を秘めたままクラッパーボードの音が鳴る。
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2017/05/06 12:30
創作の天才を巡る物語
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かんけつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「アムリタ」で映像で人を変える能力を持つ天才映画監督を、「舞面真面とお面の女」では常識を外れた存在を、「死なない生徒殺人事件」では不死性を、「小説家の作り方」ではAIを、「パーフェクトフレンド」では再び天才と、さらに友達とは何かを描いてきたのだが、過去作キャラクターも登場しつつ、創作の進化を目指す壮大な計画・・・
2016/01/26 01:24
言葉がない
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投稿者:放浪フクロウ - この投稿者のレビュー一覧を見る
天才と狂人は紙一重・・・とも思わせる常軌を逸したとしか言いようがないあの状況を、いったいどうやって消化していいのか正直わかりません。途中までは結構楽しく(進化論の辺りとか特に)読めましたが、終盤のものすごいちゃぶ台返しに唖然ぼう然ですよ。他の人のレビューを読んで最低限の予習(「アムリタ」「パーフェクトフレンド」)をしてから読みましたが、先にあげた2作以外の「2」以前のメディアワークス作品を可能なら読んでおいたほうがいいかもしれませんね。とにかくすごかったです圧倒されました。
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2015/09/28 11:27
突き崩され続ける設定
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
井の頭芸大四年生の数多一人は、超劇団「パンドラ」の入団試験に合格した。プロデューサー不出三機彦と座付き作家の三島鋳を擁するこの劇団は、専用の稽古場と公演の度の大ヒットにより、演劇業界で揺るぎない地位を占めている。
制作志望の阿部足馬や作家希望の振動槍子を含む新入団員15名は、試用期間の三ヶ月間で、先輩劇団員たちに見せる公演を、自分達だけの手で作り上げなければならない。
だがここにいるのは、新人とはいえ、数十倍の競争を勝ち抜いて残った精鋭の劇団員たちだ。それぞれがそれぞれの役割を果たし、順調に準備を進めていたある日、不出三機彦に誘われて向かった先輩たちの稽古初日の見学で、彼らは洗礼を受けることになる。
そしてそれを切り抜け、晴れて劇団員となった数多一人だったが、遅れてきた審査希望者の登場で、またもや大きな転換点を迎えることになるのだった。
あまり事前情報があっても何なのでこれくらいで。ただ、「〈映〉アムリタ」「舞面真面とお面の女」「死なない生徒殺人事件 識別組子とさまよえる不死」「小説家の作り方」「パーフェクトフレンド」というこれまでの作品を関連づける構成になっていることは付け加えておこう。
どこまでが当初からの構想だったのかは分からないけれど。まあ、後から並べてつなげた作品とも解釈できる内容ではある。これまでの作品が面白かったのなら、たぶんこれも面白い。また、この対偶も真であろう。