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風土
著者 和辻哲郎 (著)
風土とは単なる自然環境ではなくして,人間の精神構造の中に刻みこまれた自己了解の仕方に他ならない.こうした観点から著者はモンスーン・沙漠・牧場という風土の三類型を設定し,日本をはじめ世界各地域の民族・文化・社会の特質を見事に浮彫りにした.今日なお論議をよんでやまぬ比較文化論の一大労作である. (解説 井上光貞)
風土
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2024/07/16 07:30
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投稿者:とも - この投稿者のレビュー一覧を見る
昭和10年に刊行された和辻哲郎教授の地形比較詩論。
もちろん、私たちも学生時代に読んだ。今回、50年後の再読。西欧・中東・日本の地形を牧場型、砂漠型、モンスーン型に分けて、その文化の成り立ちを考える。
かつて「地中海文明」という文献があったような。
京都学派らしい。客観的データを並べ立てるのではなく、外国の風景が自分に呼び起こすものを分析することで、その既視感や違和感について、土地の成り立ちから考える。
100年前の日本人にとって世界は広かったと感じさせる。