サイト内検索

詳細
検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、年齢認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

新規会員70%OFFクーポン

  • みんなの評価 5つ星のうち 4 1件

パースの宇宙論

著者 伊藤邦武(著)

パースの知られざる宇宙生成の哲学.機械論的世界観を超え,現代の宇宙論に接近するその宇宙の描像を,論理学的・数学的探究と詩的・宗教的想像力の両面から立体的に再構成する.進化論的で多宇宙論的なヴィジョンに結晶した最も美しい算術のシステムへの憧れ──「早すぎた」知性の夢を追う.

パースの宇宙論

税込 3,080 28pt

パースの宇宙論

ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは

ほしい本に追加(値下がりすると通知がきます)

ご利用中のデバイスが対応しているかご確認ください

  • ブラウザ
  • iOS
  • Android
  • Win
  • Mac

対応デバイスごとのコンテンツタイプやファイルサイズヘルプ

オンライン書店e-honとは

e-hon

hontoは「オンライン書店e-hon」との連携を開始しました。
e-hon」は書籍、雑誌、CD、DVD、雑貨といった多岐に渡る商品を取り扱う総合オンライン書店です。130万点以上の取り扱い点数、100万点以上の在庫により、欲しい商品を買い逃しません。honto会員向けにお得なキャンペーンを定期的に実施しています(キャンペーンに参加するにはMy書店をhontoに設定して頂く必要があります)。
・まだe-honの会員ではない方
下記リンクからe-honへ遷移し会員登録する際に自動でhontoがMy書店に設定されます。
・既にe-honをご利用いただいている方
「マイページ」-「会員情報の変更」-「My書店の変更」に進み、検索窓に「honto」と入力し、検索結果画面で会員登録ボタンを押すことでMy書店がhontoに設定されます。

e-honで紙の本を探す

※外部サイトに移動します。

対応デバイス毎のコンテンツタイプやファイルサイズ

対応デバイス コンテンツタイプ ファイルサイズ
ブラウザ EPUB
iOS EPUB 2.9MB
Android EPUB 2.9MB
Win EPUB 2.9MB
Mac EPUB 2.9MB

読割50とは?

hontoネットストアおよび、丸善・ジュンク堂・文教堂の提携書店にて対象の紙書籍を購入すると、同一の電子書籍が紙書籍の購入から5年間、50%OFFで購入できるサービスです。
購入時点で電子書籍が未発売でも、紙書籍の購入時期にかかわらず、電子書籍の発売後5年間、50%OFFで購入できます。

または読割50のアイコンがついている商品が対象です。

一部、対象外の出版社・商品があります。商品ページでアイコンの有無をご確認ください。

  • ※ご利用には、honto会員登録が必要です。
  • ※書店店頭でのお買い物の際は、会計時にレジにてhontoカードをご提示ください。
  • ※hontoが提供するサービスで、販売価格の50%OFFを負担しています。

読割50について詳しく見る

予約購入とは

まだ販売されていない電子書籍の予約ができます。予約すると、販売開始日に自動的に決済されて本が読めます。

  • 商品は販売開始日にダウンロード可能となります。
  • 価格と販売開始日は変更となる可能性があります。
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて予約購入しても、予約一覧から簡単にキャンセルができます。
  • honto会員とクレジットカードの登録が必要です。未登録でも、ボタンを押せばスムーズにご案内します。

予約購入について詳しく見る

ワンステップ購入とは

ワンステップ購入とは、ボタンを1回押すだけでカートを通らずに電子書籍を購入できる機能です。

こんな方にオススメ

  • とにかくすぐ読みたい
  • 購入までの手間を省きたい
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて購入しても、完了ページもしくは購入履歴詳細から簡単にキャンセルができます。
  • 初めてのご利用でボタンを押すと会員登録(無料)をご案内します。購入する場合はクレジットカード登録までご案内します。

キャンセルについて詳しく見る

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

みんなのレビュー1件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (0件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

パースの宇宙論

2009/05/05 14:02

パースの閃光

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る


 チャールズ・サンダーズ・パース。その生涯に1250篇近くの論文を発表。総計は1万2千枚、加えて、未発表の草稿が少なくとも8万枚はあるという。
 ある研究家は、「アメリカ大陸がこれまでに生んだ最も独創的で最も多才な知性」とし、「数学者、天文学者、科学者、……、俳優、短編作家、現象学者、記号論者、論理学者、修辞学者、形而上学者」等々と、25項目を列挙している。
 このリストの最初と最後を組み合わせた「数学的形而上学」を、パースはしばしば「宇宙論」の同義語として使った。
 本書は、「相対性理論や量子論が形成される以前に、物理学の根本的な革命の必然性とその方向への予感に導かれて」構成された、パースの「多宇宙論的で進化論的な宇宙の具体的なヴィジョン」の概要を、鮮やかな構成と論述でもって腑分けしたものだ。

 伊藤氏によると、パースの宇宙論は、「論理的反省と一種の形而上学的思弁、さらには宗教的思想によって動機づけられた、奇妙な理論的アマルガムであった。
 このうちの後者、「宗教的思想」をめぐる第一章「エマソンとスフィンクス──「喜ばしい知識」の伝道師」で、伊藤氏は、「スフィンクスの謎」を宇宙生成と発展の論理を問うものと解釈したエマソンの詩と、ニーチェにも多大な影響を与えたその思想とを一瞥することで、19世紀前半のアメリカ、若きパースをとりまいていた「トランスセンデンタリズム(超越主義)」の精神的高揚の雰囲気を描く。
 続く第二章「一、二、三──宇宙の元素」が、パースの「論理的反省と一種の形而上学的思弁」の根本に据えられた、三つの「新ピュタゴラス主義」的カテゴリー論をとりあげる。(「それはあたかも、キューブリックの映画『二○○一年 宇宙の旅』のなかで、漆黒の宇宙空間を進む宇宙船の背後に常に流れていた、ヨハン・シュトラウスの『美しき青きドナウ』のように、パースの理論全体に深く、広く浸透した存在論である」。)
 すなわち、「第一のもの」(質、偶然、潜在性、等々)、「第二のもの」(個物、法則、相互作用、等々)、「第三のもの」(普遍、媒介、総合化、等々)。

《宇宙とはその広大無辺なすべての領域と時間とを貫いて、三つのカテゴリー的元素が組み合わさって、万華鏡のようにさまざまな様相のタピストリーを現出させつづけている、目くるめくような壮麗なワルツの世界である──。これが現象学とグラフ理論から導出された、パースの形式的な存在論であった。》

 こうして、宇宙創成の論理(時間と出来事の発生の論理)である「偶然主義」(第一のもの)、その成長の理論である「連続主義」(第二のもの)、そして宇宙終局への進行の理論(「死」の理論)である「アガペー主義」(第三のもの)が導出される。
 第三章「連続性とアガペー──宇宙進化の論理」では、宇宙進化の論理(「われわれの側にある事物の状態」の展開の論理)として、後二者がとりあげられる。
 まず、連続主義。20世紀後半の超準解析の発想にも通じる、連続体と無限小をめぐる数学の議論を経て、宇宙における三つの連続体=存在領域、すなわち「質の世界・精神の世界・物質の世界」が通覧される。
 その結果、「世界は連続する精神と連続する物質からなり、さらには精神同士のあいだも、精神と物質のあいだも連続し合っている」(149頁)という、心身の連続性の世界が描出される。
 次に、アガペー主義。(それは、エマソンが重視したスウェーデンボルグの神秘主義的思想を色濃く反映するものだった。)
 パースの宇宙論の要点は、伊藤氏によって次のように総括される。「宇宙はすべてが偶然からなるために無であるとしか考えられない世界から、すべてが法則的であるために無であると見なされる世界へと移行する」。
 すなわち、「質」=無から(「精神」を媒介として)「物質」=無へ。そのとき、パースがいうように、「精神もその無限の遠い将来において、最終的には結晶する」。
 「神的愛の無償の自己否定的作用」にも似た、精神の自己否定による宇宙の完成(=物質的世界の体系化)。そのとき、「物質」は、「質」と同じ種類の自発性をもち、精神から出発し精神へと帰還するメビウスの環の本性をもつであろう。「アガペー」の名で語られるのは、このような精神と物質の結びつき(共感)のことである。
 第四章「誕生の時──宇宙創成の謎」では、パースの偶然主義が論じられる。ここが、本書のハイライトである。
 伊藤氏は、パース次の文章の詳細な読解を通じて、そこから発生する複雑極まりない「宇宙の誕生のロジック」を精緻に再構成していく。──「混沌とした原初的な潜在性=無」⇒「超無限次元の連続体からなる世界」⇒「(論理と時間とが結びつく世界)」⇒「(時間と質が結びつく世界)」とつづく、世界の開闢と複数世界成立の論理を。

《この不確定性の母胎から、第一の原理によって何かが生じたのだといわなければならない。われわれはこの原理を「閃光」と呼んでもよい。そして、習慣の原理によって、第二の閃光があったのだといえる。そこにはまだ時間が存在しなかったとしても、この第二の光はある意味では第一の光の後になる。というのも、それは第一のものの結果として生じたからである。……原初の閃光から帰結したこの連続性の擬似的な流れは、われわれの時間と比較したとき、次のような決定的な相違をもっている。すなわち、複数の閃光からは異なった流れが始まっていて、それらの間には共時性とか先後の継起性とかの関係が成立していないかもしれないのである。》

 中世の神学と現代の量子暗号論に同時につながっていくパースの宇宙論。
 伊藤氏が、パースの形而上学的冒険と神秘主義的洞察を「縮約」したこの書物に描きだしたのは、パースという巨大なカオス(知性の連続体)から一瞬発せられた閃光の鮮やかでスリリングな軌跡であった。それに続く第二の閃光は、おそらくいまだ発せられてはいない。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

実施中のおすすめキャンペーン

本の通販連携サービス

このページの先頭へ

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。