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乃木希典と日露戦争の真実
著者 桑原嶽
『坂の上の雲』は間違いばかり、「乃木愚将論」は真っ赤な嘘! 実は乃木大将が「戦上手」だったからこそ、日本は救われた――。司馬遼太郎が『坂の上の雲』や『殉死』で描き出した乃木希典像は、「愚将」「戦下手」などというものであった。だが、実際の乃木は、まったく違っていた。本書は、陸軍士官学校(52期)、陸軍中野学校に学び、戦後は陸上自衛隊で陸将補まで務めた著者が、精緻な戦史分析に基づき、西南戦争から二〇三高地、奉天会戦まで、乃木希典の生き方と戦いの実相を描き切った真実究明の書である。以前、私家版のようなかたちで『名将 乃木希典』と題されて発刊され、ほぼ乃木神社の社頭のみで販売されていた本だが、その透徹した内容が話題を呼び、高い評価を受けてきた。その伝説の書が、いよいよ新書での復刊である。「そもそも本書執筆の動機は、司馬氏の日露戦争に関する記述があまりにも偏見独断に満ちているにもかかわらず、それがあたかも歴史の真実かのように広く信ぜられていることに、義憤の念止み難きものがあったからである。あまりにも多すぎる簡単な史実の誤りに対し、いったい彼は資料を本当に読んでいるのかと疑問をもつようになってきた」(……「あとがきにかえて」より抜粋)
乃木希典と日露戦争の真実
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乃木希典と日露戦争の真実 司馬遼太郎の誤りを正す
2016/07/18 11:36
歴史は真実の積み重ね
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のりちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の乃木大将を想う気持ちが痛いほど伝わる作品。そしてこの作品を読むと司馬遼太郎の小説はなんだったのかと大いに憤りを覚える。
軍人とは言え丹念に日露戦争を軍事学の面や軍人心理の面から追った著者の真摯な態度には脱帽。
でも戦争は悲しい。こんなに大勢の人が死ななければならなかったということについて考えさせられた。