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武田三代
著者 平山優(著)
日本を代表する戦国期武田三代の研究者が、その波乱の歴史を語る。武田信虎は1507年、国衆が周囲に割拠し、しかも今川・伊勢・諏方氏と敵対関係に陥っている状況で武田惣領家を受け継いだ。その後、信虎はいかに甲斐統一、また首都甲府の建設を成し遂げたのか。その信虎を追放し家督を継いだ信玄は、武田家の版図を信濃、飛騨、駿河にも広げ、晩年には足利義昭・織田信長・上杉謙信を驚倒させる外交戦略をとって信長と対峙する道を選ぶ。信玄が打倒信長にこだわった理由とは。しかし、その直後信玄は急死し、諏方神(すわじん)氏を称していた勝頼が跡を継ぐ。長篠の戦いのあと、一時は信玄を超える最大の版図を得たのにもかかわらず、勝頼はなぜ最後の武田家当主となったのか。信玄があのタイミングで信虎を追放した理由、長篠の戦いの真の敗因なども、最新の研究成果を踏まえて明快に解説。源義光の子孫である甲斐源氏の家宝「御旗・楯無(鎧)」を代々受けついだ名門武田家の実像に迫る。
武田三代
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武田三代 信虎・信玄・勝頼の史実に迫る
2022/06/13 19:28
カギは外交
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mt - この投稿者のレビュー一覧を見る
平山先生の武田氏研究のまとめのような一冊。なのでこれまでの既刊を読んでいた身には目新しい部分は無いが、戦国大名・武田氏の興亡を最新研究に基づいて手軽に知れるのはなかなかお得。甲斐・信濃という四方を他国に囲まれた内陸国を基盤とする故、存亡のカギを握るのは外交。甲相駿三国同盟を背景に、縦横無尽の活躍をした信玄に対し、織田と対抗するのに弱体化した上杉と遠国の佐竹しかいない勝頼の対比が、その最たるもの。また親の遺産(甲斐統一)をフル活用できた信玄と、負債(対織田戦)に苦しめられた勝頼という構図も鮮烈である。
武田三代 信虎・信玄・勝頼の史実に迫る
2021/11/11 05:10
甲斐武田
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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
武田史研究の第一人者が最新の成果を紹介しながらたどる甲斐武田史。楚の発祥から滅亡まで新書形態で分かりやすく解説されておりこのままドラマ化してほしいくらいである。