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世界インフレと日本経済の未来
著者 伊藤元重(著)
●世界インフレ、日本の円安・物価高、ウクライナ危機・・・・・・ ●加速・複雑化する現代経済の要点を整理し、平易に解説! ●“安い日本”に負けない「日本の勝機」が見えてくる! 経済学者の伊藤元重氏は、既存の常識では予測できない現代の社会情勢を「事実は小説より奇なり」と表現し、物価も賃金も上がらなかった「停滞と安定」の時代から、「変化と不確実性」の時代へと移行していると説く。だが同時に「予測不可能な未来を見通すためには、経済学の力が必要だ」とも語る。そこで本書ではさまざまな経済学の視点から、これら「難問」の解明に挑む。読めば加速・複雑化する社会情勢が理解でき、日本再興の「勝機」が見えてくる!
世界インフレと日本経済の未来
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世界インフレと日本経済の未来 超円安時代を生き抜く経済学講義
2023/03/26 16:46
もう少々、踏み込んだ解説があればと思う点もある
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投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者はニュース番組のコメンテーターでもお馴染みの経済学者である。本書は『日経MJ』、『産経新聞』、『静岡新聞』などに著者が執筆した連載記事を加筆・修正して取りまとめたものである。気候変動問題への対応を進めることで経済の構造が変わるGX、急速に進展するデジタル技術が社会や経済の構造を変える原動力になるDX、成長志向型のカーボンプライシングなど最近の経済的話題について平易な解説で、経済に疎い一般人が読んでも理解しやすい内容である。ただし、以下に示すように、もう少し丁寧な解説があればと思う記述もある。◆財政危機に陥ったギリシャでは、国債の利回りが30%まで高騰した。「日本では財政危機による国債利回りの急騰は今の段階では起こらないだろう。」との解説であるが、その根拠および今のところの真意。◆「インフレと不況の組み合わせということになると、財政政策と金融政策の方向を逆にすることが必要となる。インフレを抑制するために金融は引き締め気味に、不況への財政は景気刺激の方向に活用する。」との解説であるが、アクセルとブレーキを同時に踏むような政策であるように凡人には思えるが・・・。<社会の姿が変わるときには、技術革新のスピードも速くなる。経済学者はこうした減少をダイナミックな規模の経済性と呼ぶ。>の解説、何度読んでも理解できなかったが、ようやく「減少」が「現象」の誤字であることに気づいた。