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7件
子どもの脳を傷つける親たち
著者 友田明美(著)
不適切なかかわりが、子どもの脳を変形させる
脳科学が明らかにした驚くべき事実
「子どもの前での夫婦喧嘩」、「心ない言葉」、「スマホ・ネグレクト」に「きょうだい間の差別」──。
マルトリートメント(不適切な養育)が子どもの脳を「物理的」に傷つけ、学習欲の低下や非行、うつや統合失調症などの病を引き起こすことが明らかになった。脳研究に取り組む小児精神科医が、科学的見地から子どもの脳を解明し、傷つきから守る方途と、健全なこころの発達に不可欠である愛着形成の重要性を説く。
[内容]
序 章 健全な発達を阻害する脳の傷つき
第一章 日常のなかにも存在する不適切な養育
第二章 マルトリートメントによる脳へのダメージとその影響
第三章 子どもの脳がもつ回復力を信じて
第四章 健やかな発育に必要な愛着形成
終 章 マルトリートメントからの脱却
子どもの脳を傷つける親たち
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子どもの脳を傷つける親たち
2017/11/19 19:33
『子どもの脳を傷つける親たち』
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
脳研究に取り組む小児精神科医が明らかにした驚くべき事実
過度の体罰を受けた子は前頭前野の容積が小さくなる
性的マルトリートメントを受けた子は視覚野の容積が減少する
暴言によるマルトリートメントを受けた子は聴覚野の容積が増加する
そして、子ども時代に受けたマルトリートメントが学習意欲の低下や非行、うつ病や摂食障害、統合失調症などの精神疾患をもたらす
「虐待」だけでなく言葉による脅し、威嚇、罵倒、あるいは無視する、放っておくなどの行為、子どもの前での激しい夫婦げんかなども含む「マルトリートメント(=不適切な養育)」と、子どもの脳の発達の関連性を科学的な視点から分析し、早期対応の重要性を説く
「世界一受けたい授業」で紹介され大きな反響を呼んでいる新書
子どもの脳を傷つける親たち
2017/10/27 22:19
問題行動の背景を探る
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:三蔵法師 - この投稿者のレビュー一覧を見る
虐待とは判断しづらい「暴言」「無視」「強制」「抑圧」と受け取れる行為を、『養育者の不適切な関わり』maltreatment(マルトリートメント)と定義し、子ども達との関わり方が彼らの発育にどのような影響を与えるかが分かりやすく解説されている。
特にマルトリートメントが子どもの脳の発育に与える影響や、愛着形成や愛着障害についても具体的なケーススタディーを紹介しながら述べられている。
養育者のみならず子どもの成長に関わる全ての人に『子ども達に適切に関われているか』『目の前にいるその子はマルトリートメントの被害を受けているのではないか』と筆者が問いかけているように感じる一冊である。
子どもの脳を傷つける親たち
2018/04/05 07:20
自分の子育てを振り返る
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銭 - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供へのマルトリートメントについて、またそれが脳に与える影響について、検証結果を交えて判りやすく書いてある。
子供への直接的なものマルトリートメントにだけではなく、間接的なマルトリートメントでも脳への悪影響が認められる。
そして傷ついた脳の回復には、投薬治療や心理療法等の治療が必要となる。
また、無意識に日常から子供の脳を傷つけている可能性もある。
子供への言葉遣いにおいて、自分の振る舞いを見つめ直すきっかけにもなった。