- みんなの評価
1件
ヴィクトリア朝時代のインターネット
著者 トム スタンデージ(著) , 服部 桂(訳)
かつてない距離を即時に越えるコミュニケーションを可能にした電信。その発明史と、19世紀の欧米社会に与えた大いなる影響を描く
ヴィクトリア朝時代のインターネット
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
2024/09/18 16:12
ネットワークの勃興から先鋭化、衰退を追う
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
電信技術の先史から電話の誕生までに起きたコミュニケーション革命を追うノンフィクション。カンブリア紀もかくやの如く、高速情報伝達にかけた人々の熱気から生まれた工夫と発明の数々に関心する。一方、電信が発明されるまでの紆余曲折、普及までに立ちはだかった政治的課題・ロビー活動、その有用性が認められてからの先鋭化するダイナミックな経緯がコンパクトにまとめられている。
電信の登場から発展する様は今日のインターネットの発展と酷似している。私たちが先進技術と信奉してやまないインターネットは、その実人類史が経験済みのイベントに過ぎないと指摘する本書のインパクトはすさまじく、同時に先人たちの轍を踏まず、平和への楽観を保ったままこの時代を守って欲しいという願いが湧いてくる。