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蒼ざめた馬
著者 アガサ・クリスティー (著) , 高橋恭美子 (訳)
霧の夜、ロンドンで神父が撲殺された。その靴の中に九人の名が記された紙片が隠されていた。そのうち数人が死亡している事実を知った学者のマークは調査を始め、古い館に住む三人の女が魔法で人を呪い殺すという噂を聞くが……神父の死と連続死の謎をときほぐす不思議な物語を新訳でおくる。
蒼ざめた馬
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蒼ざめた馬
2012/03/21 14:41
オカルトな古き良き舞台設定
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:koo± - この投稿者のレビュー一覧を見る
「蒼ざめた馬」とはヨハネの黙示録に出てくる死者が乗る馬。怪しげな館が舞台の海外古典ミステリです。ホラー・オカルト色が強いですね。古き良き舞台設定。真犯人を暴くシーンは不意打ち感抜群。驚けます。
撲殺されたゴーマン神父の靴の中には九人の名が記された紙片が隠されていました。若き考古学者マーク・イースターブルックは調査を進めるうちにマッチ・ディーピング村の「蒼ざめた馬」という古い館にたどり着きます。村人からは魔女と呼ばれる怪しげな住人たち。彼女らが呪いの魔法で連続殺人を実行しているというのです。果たしてその真相は・・・。
先日からトライしている海外古典。今回も登場人物が多くて苦労しました。相関関係をメモしながら、なんとか読了。ハァ、いつになったら慣れることやら・・・。
少々頼りないマークとヒロインであるジンジャーのじゃじゃ馬っぷり。おしどり探偵がお約束っぽくていいですね。ラストシーンもベタで微笑ましい。
ノンシリーズなのでポアロもマープルも出てきません。代わりに最近お気に入りのオリヴァ夫人が登場。残念ながらオブザーバー的な役割でしたが。前回読んだ「「死者のあやまち」のエピソードも文中で語られます。マークのいとこのローダと夫のデスパードは「ひらいたトランプ」にも登場。ファンにはニヤリと嬉しい設定です。
トリックとしては微妙。されどオカルトを科学的な真相で着地させるという点では、昨今の理系ミステリの先駆者的な役割を果しています。
新訳だったので、文体としてはやわらかく読みやすい部類でした。言い換えれば仰々しい設定のわりに、おどろおどろしさや重厚さが希薄。新訳の効果が少々裏目に出ているのかも。機会があれば旧訳も読んでみたいですね。
※「です・ます調」レビュー100本ノック。26本目。
蒼ざめた馬
2019/10/20 19:44
蒼ざめた馬
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
ポアロもミス・マープルも登場しませんが、オリヴァ夫人やひらいたトランプの登場人物が出るところが好きです。