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3件
火星へ
著者 メアリ・ロビネット・コワル , 酒井 昭伸
一九六二年。人類は月面基地と宇宙ステーションを建設し、つぎは火星入植を計画していた。〈レディ・アストロノート〉として知られる女性宇宙飛行士エルマは、航法計算士として初の火星有人探査ミッションのクルーに選ばれ、悩んだ末に三年間の任務を引き受けるが……。改変歴史宇宙SF第二弾 解説/鳴庭真人
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火星へ 上
2021/08/22 22:36
妙なリアリティがあります
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投稿者:yukiちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ミス・エルズワース」を先に読んでいたので。この作者は、ロマンス小説を得意にする人かと思ったら、決してそんなことはなかった。
前作の「宇宙へ」で、女性の宇宙進出とそれにまつわる性差別を見事に描き切った手腕は、続編である今作でもいかんなく発揮されている。
小学生の頃、眠い目をこすりながら、月着陸の瞬間を白黒テレビで見ていたことを思い出した。そして、「次は火星だ!」と純粋に思ったことも。
でも今は、人類の火星着陸を見たいような見たくないような、そんな複雑な思いがある。
できるできないは別として、人類にその資格があるのか、その点に疑問符が付いてしまっているからだ。
何にせよ、宇宙開発にかける人々の意思が、この小説のように空を見る力を得て、宇宙旅行が少しでも現実になることを祈ってやまない。
火星へ 下
2021/08/07 18:17
人類は、いったい何と戦っているのか?
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukiちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
このシリーズには、宇宙と戦う男女の他に、性差別、人種差別、教育格差、貧富の差そのほか様々な対立が描かれている。
忘れてはならないのが、じきに地球が住めなくなるという設定だ。
「七人のイヴ」は、地球が滅亡するまでの時間がきっちりと決まっていたし、「華流の宮」では終末は思ったよりも長い時間をかけてやってきた。
今作での地球滅亡の時期はまだ不明だが、その日は必ずやってくる。
エルマの戦いはひとまず終わったかに見えるが、人類はこの後何と戦うことになるのだろう。
いかにもアメリカ的な問題解決へのアプローチは、日本人としては頭をひねりたくなるものばかりだが、これが今の世界の、各種差別に関する現実なのだなと思い知らされる。少しでも差別や格差をなくし、適正な競争へと道をつけるべきなのだと考えさせられた。
2023/08/07 05:57
火星に人間が立つのは
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分は、そう遠くない、とは思っていましたが、中々、具体的に進みません。そこで、このSF小説を手にしました。火星有人探査ミッションのクルーに選ばれた女性宇宙飛行士エルマのお話。彼女は、航法計算士として三年間の任務に。