小さな声、光る棚 新刊書店Titleの日常
著者 辻山良雄
まともに思えることだけやればいい。
荻窪の本屋店主が考えた、よりよく働き、よく生きること。
効率、拡大、利便性……いまだ高速回転する世界に響く日常エッセイ。
荻窪に本屋を構えて5年。本を並べ、客の手に渡るまでを見届ける日々から見えること。
「いまわたしの手元には、『終わりと始まり』という一冊の詩集がある。どこかの書店でこの本が並んでいる姿を目にすると、わたしはそこに、その店の良心を感じずにはいられない」
「Titleに並んでいる本は声が小さく、ほかの本の存在をかき消すことはないが、近くによってみるとそれぞれ何ごとかつぶやいているようにも思える」
「『あの本の棚は光って見えるよね』。書店員同士であれば、そのような会話も自然と通じるものだ」……。
本を媒介とし、私たちがよりよい世界に向かうには、その可能性とは―――。
●写真:齋藤陽道
小さな声、光る棚 新刊書店Titleの日常
09/26まで通常1,584円
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小さな声、光る棚 新刊書店Titleの日常
2021/12/31 11:28
『小さな声、光る棚 新刊書店Titleの日常』
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2016年、荻窪に開店した新刊書店「Title」の店主によるエッセイ集
大手書店チェーンで働いていたころのこと、本を買っていく客とのやりとり、店で開くイベントのクリエイターのことなど、地に足の着いた日常、意志を持った書店経営をスローな文体で綴っていく
〈一冊の本の持つ微かな声を聞き逃さないようにすれば、その店に並ぶ本も次第に光って見えてくる。〉──「あとがきに代えて」より
「コロナ禍の書店」としてまとめられた2020年3月以降の一連の文章は貴重な証言
初出はウェブサイト「幻冬舎plus」の連載「本屋の時間」(2016.12.1〜2021.2.1)
掲載された文章から選び、大幅に加筆・修正して再構成、2021年6月刊