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俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録!?
波乱烈火は16歳の誕生日に「様々な女の子のピンチに巻き込まれる」という体質が開花する。さらにそこへ突然未来人が現れ、今後助ける女の子たちが将来烈火をめぐって大戦争を起こすと忠告してくる。だが、それでも烈火は少女たちのSOSを見過ごせず、結局全員まとめて助ける羽目に。――知略とバトルでヒロインを助けまくる大冒険、スタート!
俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録!?16
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俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録!? 6
2015/09/29 16:24
思春期の手強い敵
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
波乱烈火の日常は騒がしい。教室で居眠りをしていればアイリス・フィネリタス・サイファーコールがちょっかいを出してきて、それをたしなめてくる大友皐月と争いになり、そこにロザリンド・C・バートリが加わる。自宅ではハリッサ・ホウプと暮しつつ、アールからのセクハラ攻撃に耐えなければならない。街に出れば、テトラ・メトラ・レトラから料理を教わっている望野つみきの殺人的作品を食さねばならないし、リアが人間社会に溶け込むサポートも必要だ。
今回は、物語の崩壊のような危険なイベントは発生しない。しかし、日常でも憎しみで人は殺せる。たくさんのヒロインたちと無自覚に戯れる主人公は、敵意の対象となるのだ。自宅の倉の掃除をしている最中に奇妙な壺を見つけた烈火は、不用意にそれを開けてしまう。だがそこには、散恋鬼咲耶姫という少女の怨霊が封じられていたのだ。
そんな怨霊のせいで保健室の常連になってしまった烈火は、同じく常連の先輩、常磐緑里と知り合う。声が小さいために体を寄せて巨乳を当てながら話す彼女は、軽文部の部長だといい、廃部寸前の部活存続に協力して欲しいと烈火に依頼する。
一方、万丈響から、カップルの男子をアフロにする幽霊を捕まえる手伝いをして欲しいと頼まれた烈火は、響とデートをすることになった。緑里に依頼してデートプランを練ってもらった烈火は、彼女の観察の下、響とデートをすることになるのだが、同じくアフロ幽霊を捕まえるために見回りをしていた生徒会長の吉備桃音に遭遇してしまうのだった。
ヒロインを助けすぎると言うよりもヒロインに助けられる感じの展開となっている。まあそれはいつものことかもそれないが、今回はパーソナルサークルの狭いヒロインたちの活躍が多く、烈火はあまりの柔らかさに劣情と戦うことになる。それが最も手強い敵だね。
俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録!? 4
2015/09/16 09:36
思い出になり切れない思い
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
本来の主人公をなくした“物語”が最後に頼るという「波乱の血筋を受け継ぐ波乱烈火は、「森羅の大魔法」大友皐月、「異世界の魔導士」ハリッサ・ホウプ、「宇宙人のお姫様」アイリス・フィネリタス・サイファーコール、「大衆食堂の看板娘」望野つみき、「地底人の娘」テトラ・メトラ・レトラ、「万丈の血筋」万丈響、「最強の獣」リア・リヴァイアサンというヒロインたちを救って来た。
そのうち半分くらいは彼と同じ学校に転校して来て、ひとりは居候する始末。どのヒロインも烈火にアプローチをしてくるので、教室はデフォルトで修羅場だ。そんな修羅場に、ロザリンド・C・バートリが転校してくる。
初めから烈火にべたべたしてくるロザリンドに、皐月やアイリスはおかんむり。しかし、ある瞬間から、皐月もアイリスも烈火にかまわなくなり、ハリッサも含めて、トリプルブッキングしたデートの約束すら忘れてしまう。
響の示唆によって、それが“物語”の影響だとようやく察した烈火のもとに、「ホムンクルス」シルバースレイヤーと「トレジャーハンター」チェルシー・マーガレットがやってくる。シルバースレイヤーはロザリンドを殺す使命を帯びており、チェルシーは弟の病気を治すための「悪魔の壺」を求めていた。
今巻は新ヒロインがたくさん登場する。しかし、これまで新ヒロイン同士は積極的に関わらず烈火のみがアイテムを共有する構成だったのに対して、今回はヒロイン同士が密接に関わってくる。それゆえに、ヒロイン同士の利益相反が主要テーマになるのだ。
そんな厳しい状況を解決するのは、奇跡的な手段。そこだけがご都合主義的な気はするんだよなあ。
俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録!? 3
2015/09/01 15:44
一緒にいても良いかな?
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
本来の主人公をなくした“物語”が最後に頼るという「波乱の血筋」。その血を受け継ぐ波乱烈火は、これまで異世界を含む多くの物語に巻き込まれ、泣いたままで終わるはずだったヒロインたち6人を助けてきた。そんな主人公としての生活にも慣れた気がしていた頃、烈火の前に万丈響という新たなヒロインが現れる。彼女は「万丈の血筋」という、波乱のヒロイン版の血を受け継ぐ人物だった。
突然現れ、烈火に結婚しろと迫る響。意味が分からないながら、ひとまず話を聞くことにした烈火は、頭をぶん殴られたような気分にさせられる。波乱にしろ万丈にしろ、他人を巻き込んで傷つける迷惑な存在だから、自分たちが結婚して子供を作らなければ、誰も傷つかなくて済むだろうというのだ。
その言葉を裏付けるように、響を狙って現れた異世界の魔科学者カルト・グラフィモアの攻撃で、ハリッサ・ホウプが覚めない眠りについてしまい、烈火は自責の念にかられる。そして、騒ぎを聞きつけて駆けつけた幼なじみの大友皐月についてくるなと厳しい言葉を継げ、響と二人、烈火はカルトを追って旅立った。
残された皐月は、烈火の言葉に深く傷つき、頭が真っ白になってしまう。そんな彼女の目を覚ましたのは…。
烈火と同じような運命を背負い、しかし子供の頃から自らを鍛えてきたヒロインが登場。そして烈火に対し、これまで彼が考えてもみなかった冷酷な考え方を披露する。烈火もその考えに従い、一度はこれまで助けたヒロインたちを突き放そうとするのだが、しかしヒロインたちの考えは彼とは違っていた。
一巻と同様、他の異世界で見つけた方法が、また別の異世界を救うために利用可能だという構成になっている。一巻と一番大きく違うのは、烈火の姿勢の変化だろう。逆に、今回のヒロインは若干暴力的なので、ラブコメ的な描写は少ないかもしれない。デレるまでの被害が甚大。