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ヤマケイ文庫 野性伝説 羆風/飴色角と三本指
死者7名、負傷者3名を出した、日本史上最悪の獣害事件「三毛別熊害事件」を動物文学の雄、戸川幸夫が綿密に取材し小説化。
その物語を『釣りキチ三平』『マタギ』などで広く知られる矢口高雄がマンガとしてダイナミックに描き出す!
人間対羆、大自然のなかで繰り広げられる生命をかけた激闘!
矢口マンガの緻密な作画によって、ジョーズより怖い羆の襲撃場面がここに蘇ります。
豪華カップリングとして、老獪なカモシカと老マタギの一騎打ちを描いた『飴色角と三本指』も同時収録!
千ページを超える圧巻の大ボリューム! 『羆撃ち』久保俊治氏による解説。
ヤマケイ文庫 野性伝説 羆風/飴色角と三本指
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羆風/飴色角と三本指 野性伝説
2018/12/12 17:38
矢口高雄の絵は素晴らしい
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Katze - この投稿者のレビュー一覧を見る
あまりにも有名な三毛別羆事件を矢口高雄の絵で読めるというので結構期待したのだが、原作・戸川幸夫の影響なのか?(こちらは当方未読)、「野生の裁きは熊に有罪を宣告」なんていうナレーションは違和感を感じたのと(熊の領域に後から来た人間の言うことではないかなと思ったので)、熊視点でのモノローグは必要だったのかちょっと疑問。ただ、丁寧に描き込まれた雪深い山奥の集落など自然の風景描写はさすが矢口高雄としか言いようのない文句なしの見事さで、大変迫力のある漫画となっていて良かった。
ところでこの本は「羆風」のほかに「飴色角と三本指」というカモシカ撃ちの話も収録されているのだが、どちらも決して短編ではなく、「羆風」だけで750頁、総ページ数は解説も含めると1000頁にもなってしまっている。なぜこれを1冊の文庫にしたのか疑問。繰り返し読んでいたらおそらく本の背が割れるだろう。一時期品切れでプレミアが付いていた本が復刊されたのは嬉しい事なのだが、分冊してほしかった。良い端末を持っている人なら電子版の方をお勧めしたいかも。
2020/05/02 12:47
戸川幸夫さん!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:有理 - この投稿者のレビュー一覧を見る
三毛別羆事件を描いた作品。戸川幸夫さんの作品を読んで育った身として、戸川さんがこの題材をどのように作品にまとめられたのか興味がありました。
読後の感想は、やはり戸川さんらしさに溢れてるな、というもの。この凄惨な事件を(おそらく)事実どおりに描写しながらも、袈裟がけへの視点も忘れない。矢口さんの作画も良かった。
飴色角と三本指は、戸川幸夫に期待する作品ズバリ。矢口さん描くラストシーンが良かった!