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7件
「のうりん」シリーズ
県立田茂農林高校――通称『のうりん』。そこは、農業に青春をかけた少年少女の集う、人類最後の楽え―― 「牛が逃げたぞおおおぉぉぉぉ!!」 うるさい! あらすじくらい静かに言わせてよ!! あー、おほん。ぼくの名前は畑耕作(はた・こうさく)。ここ『のうりん』に通う、ちょっぴりアイドルオタクな高校生だ。そんなぼくの通う学校に転校してきたのは、憧れの超人気アイドル草壁ゆかたん……!? 方言幼馴染、メガネ美少年、ラブリー小動物、巨乳少女! 妄想系女教師! パンツ! 足フェチ! そして、謎の転校生……ここには青春の全てがあるッ!! 奇才・白鳥士郎が送る農業学園ラブコメディー! 今、収穫の秋(とき)!! Book☆Walker版は見開きイラストがスクロールする特別仕様!! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
のうりん13
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のうりん 1
2012/01/23 21:33
本質は実も蓋もない
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
岐阜県立田茂農林高等学校生産科学科栽培専攻の畑耕作には夢がある。原宿でトレンディーな農業をすること。そのとき隣にいるのは、アイドルの草壁ゆかだ。
でもそれは妄想。彼女とのかかわりは、彼女の健康を気遣って、匿名で黒光りするナスや太いきゅうりを贈ったくらいのもの。実際に隣にいるのは幼なじみの中沢農だし、ここは脱柵した牛が走り回っているような場所だ。しかしそこに、一人の少女、木下林檎が転校して来る。彼女はアイドルを引退した草壁ゆかだった。
ブーメランパンツで田植えをする過真鳥継や、教室に牛を連れてくる牛乳・良田胡蝶、アラフォーで妄想を垂れ流しにする担任・戸次菜摘(ベッキー)など、農業の前に変態がたくさん。
そして転校してきた林檎は、なぜか耕作に気があるらしく、幼なじみの農(みのり)とは激しい女の戦いが繰り広げられる。
畑を荒らす猿を排除するためには、「生存戦略、しましょうか?」。実りを与えてくれる大地には、「ありがとう、そして、ありがとう!」。ジブリ映画のタイトルはなぜかエロくなる。一体締め切りはいつだったのだろう?
大半は変態なんだけれど、少しは真面目に農業の話もします。
のうりん 11
2015/10/15 19:23
面白いです。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あずき03 - この投稿者のレビュー一覧を見る
農業をベースにしながら、色々な題材を取り入れることで楽しく読めます
のうりん 4
2015/09/25 16:01
行っただけじゃ解決しない
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
過真鳥継と良田胡蝶が海外研修に出かけ、夏休みに入った畑耕作は、中沢農の希望もあって、農の実家のある愛生村に木下林檎を連れて行くことになった。ところが農の実家に隣接して耕作の家が建てられ、結納式の準備の真っ最中。農が妊娠したと嘘をついて家族が信じてしまい、長女の中沢士が立ち上げたNPOのイベント、グリーンツーリズム婚活のモデルケースとして、嘘を突き通さねばならなくなったのだ。
当然、一緒に行った木下林檎は怒り心頭で、どす黒いオーラを耕作にまき散らしてくる。しかし、三女・四女の中沢工と中沢商と遊んだり、士の立ち上げたNPOの目指す農村のあり方に感心したりして、それなりに楽しい夏休みを送れていたはず。だがそれも、担任の戸次菜摘(ベッキー)が婚活イベントに参加してきたことで、再び阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられることとなる。
ソープに行け!じゃなくて農家へ行け!と、伝説の青春人生相談のごとく農村へ行ったものの、そこで耕作が見せつけられたのは、直視したくない現実。それはもちろん、農がついた嘘でもあるし、かつて彼が実家を失った経緯でもある。それもまた、農村の真実の一つなのだろう。
だが、そう言って諦めてしまっては、未来に生きる若者には辛すぎる。閉塞感を打破するため、とにかく周囲の老人たちを説得して新しいことをやろうとする士に対する一助として、耕作は恥も外聞もなく体当たりする。それが家族というものかも知れない。