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7件
ある行旅死亡人の物語
はじまりは、たった数行の死亡記事だった。警察も探偵もたどり着けなかった真実へ――。
「名もなき人」の半生を追った、記者たちの執念のルポルタージュ。ウェブ配信後たちまち1200万PVを獲得した話題の記事がついに書籍化!
2020年4月。兵庫県尼崎市のとあるアパートで、女性が孤独死した。現金3400万円、星形マークのペンダント、数十枚の写真、珍しい姓を刻んだ印鑑鑑......。記者二人が、残されたわずかな手がかりをもとに、身元調査に乗り出す。舞台は尼崎から広島へ。たどり着いた地で記者たちが見つけた「千津子さん」の真実とは?
「行旅死亡人」が本当の名前と半生を取り戻すまでを描いた圧倒的ノンフィクション。
ある行旅死亡人の物語
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2024/12/22 13:40
宮部みゆきの「火車」や松本清張の「砂の器」を想起するテーマに引き込まれました
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
始まりは「行旅死亡人データベース」サイトの所持金ランキングに記載された「34,821,350円」という女性の死亡記事。「沖宗」という印鑑、星形マークのペンダント、ぬいぐるみの「たんくん」、30枚の写真等のわずかな遺留品を頼りに、この謎の女性「田中千津子」さんの正体を追うノンフィクション。宮部みゆきの「火車」や松本清張の「砂の器」を想起するテーマに引き込まれ一気読み。終盤の偶然が偶然を呼ぶ展開に「事実は小説よりも奇なり」の言葉が浮かびました。千津子さんの人生の断片に触れることができ、とてを面白かったです。
ある行旅死亡人の物語
2023/02/02 20:02
情熱を感じる一冊
14人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある身元不明の女性の死の公告を端緒に、2人の若い記者が立ち上がり、その人は誰なのか探偵のごとく迫っていく、ミステリーのようなルポルタージュ。
記者2人に伴走するように一気読みしてしまった。
女性の身元が明らかにされる一方、どんな人生を送っていて、なぜ孤独死したかのかなど、いろいろ謎は残ったままで、若干もやもやはする。
それでも、女性の名前、生きていた証を取り戻すことができた。何でも生産性が言われ、タイパだのコスパだのが重視され、足で稼ぐ仕事は敬遠されがちな今、やる気さえあれば、現場の記者にここまでできるんだ、記者の仕事も楽しそうだ、と若い人にも感じてもらえそうな情熱的な一冊。
ある行旅死亡人の物語
2022/12/22 04:55
身元はわかったが謎は残る
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
何気なくアクセスした「行旅死亡人データベース」にのっていた「所持金ランキング」
3400万円を所持した右手指をすべて欠損した75歳ぐらいと思われる尼崎の女性
興味を持って取材を始めるとさまざまな謎が浮かび上がる
所持していた印鑑から身元がわかるが、それでも3000万円以上の所持金の出どころは不明のまま
アパートを借りた名義人の「田中竜二」さんとの関係もわからなかった
全国の行旅死亡人にはもっとさまざまなドラマがあるのだろうと興味を持った