- みんなの評価
1件
バー「サンボア」の百年
著者 新谷尚人(著)
1918年に創業した洋酒バー「サンボア(SAMBOA BAR)」。独自の暖簾分け制度により大阪、京都、東京に14店を展開する稀有なバーの100年史を辿る初の1冊。
サンボアの前身は1918年、神戸・花隈の地に開業した「岡西ミルクホール」。オーナーの岡西繁一が北原白秋の編んだ文芸誌「ザムボア(朱欒)」から名前を拝借し、店名を「サンボア」に改称、そこからサンボアの歴史が始まった。この命名には、関東大震災に遭い、神戸に居を移していた谷崎潤一郎が一役買ったという説もある。
その後、岡西の下で修業を積み、店を受け継いだ者たちが大阪、京都にそれぞれのサンボアを出店、独立を果たす。戦時中、家屋疎開に遭ったり、出征時の休業を余儀なくされながらも店は奇跡的に守り抜かれた。
現在、創業者・岡西繁一から直接暖簾を継いだ3つの家系の3代目と、それぞれのサンボアで修行した者たちの計12名のマスターが「サンボア」を名乗り、14店の「サンボア」を営んでいる。残された貴重な資料と関係者への取材に基づき、それぞれのサンボアの歴史、店を立ち上げ、店を背負ったマスターたちの思い、著者の半生を辿るなかで、京阪神の戦前・戦後史、日本のバー文化史が見えてくる。
バー「サンボア」の百年
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
バー「サンボア」の百年 SAMBOA BAR Established 1918
2018/02/05 14:45
洋酒好きならぜひ体験して欲しい。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Masaya - この投稿者のレビュー一覧を見る
銀座の行きつけ(自己評価)のお店に関わる本なので興味深く読んだ。14軒ある系列店の歴史だけでなく、神戸から始まったとされる日本のBARの歴史もわかり易く書かれており、筆者(銀座店のマスター)のこの分野に関する造詣の深さと、「サンボア」に対するあふれんばかりの愛が感じられる。自分は東京の3店舗と大阪にあるうちの3店舗しか行ったことないが、いつか全店制覇してみたい。本はハードルが高い人でも、洋酒好きならぜひともお店を体験して欲しいです。