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4件
大正女官、宮中語り
「聞いてくれればどんなことでも話しますよ」。
大正天皇・貞明皇后の最側近として仕えた高等女官坂東登女子の回想録。女官の過酷な仕事、恋愛、生理事情、「お茶目さん」だった大正天皇の一日やその素顔とは。
お金の使い方がわからず三越へのお使いで戸惑ったこと、
大正天皇・皇后と雪だるまを作ったこと、宮内大臣に水をかけていたずらをしたことなど。袴を蹴って歩いた日々の思い出を言語学者の山口幸洋がまとめる。
大正女官、宮中語り
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大正女官、宮中語り
2022/09/08 13:13
赤裸々で面白かった。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ららら - この投稿者のレビュー一覧を見る
山川三千子の『女官』も読んでいたがそれに較べると、心の中にあること、実際に起きたことを正直にそのまま書いているという印象。
明治天皇に較べると目立たなかった大正天皇がこんなにも魅力的な人物で、また御所の中も想像よりも牧歌的な日常が営まれているということがわかった。
特に神事の描写は興味深い。貴書。
大正女官、宮中語り
2023/05/01 20:04
宮中の様子
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大正天皇にお仕えした元女官に聴き取りした抄録っぽい一冊。宮中言葉なので、読むのはちょっとしんどかったけど、興味深いことばかりで面白かったです。
天皇ご夫妻の身の回りのお世話、天皇の神事にも携わるなどのお仕事の事。
天皇ご夫妻の日常のご様子。下々の者たちとの感覚の違い。宮様方の方がお金の使い方を知っていたという意外性などなど。
知り得ない上つ方々の事が読めます。
大正女官、宮中語り
2022/09/09 00:35
何故、「近代皇室の社会史」に「反論」しないのか
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
解説で紹介されている中公新書の「天皇家の恋愛」の著者には吉川弘文館から「近代皇室の社会史」という専門書があって、「椿の局の記」に対する批判が書かれている。解説を書いた人は読んでいると思うが、一言も言及していない。言及すれば「椿の局の記」が「大正天皇・貞明皇后の最側近として仕えた高等女官」とは言えない人物が語ったどこまでが本当なのか分からないような昔語りを宮中について知識のない人が書き留めた本に過ぎないと書かざるを得なくなる。もし、「椿の局の記」の問題点に気がついていながら、出版社に依頼されて「天皇家の恋愛」から該当しそうな個所には触れるが、「近代皇室の社会史」の批判には一切触れず、本に沿う形で事実に反する事を書いたとすれば良識に関わる問題になる。
「関屋事件」なる宮内次官で後の貴族院議員にして枢密顧問官の関屋貞三郎が賢所に土足で上がってステッキで御簾を開けたという奇妙な記述は、おそらく彼が無教会派で衣子夫人は聖公会の信者だから「あの耶蘇」といった変な噂があったのだろうか?、というところとしか思えない。「ケンシ」というのは剣璽なのは確実だが、当時も今も賢所に祀られているのは神鏡だ。昭和20年までは天皇の行幸には剣璽動座されるのに、何故こんな事を語るのだろうか。解説をつけるなら、こういうところにつけるべきだ。