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エロマンガ表現史
著者 稀見理都
乳首残像、触手、断面図、アヘ顔、etc…
エロマンガ特有のあの表現はいつ発明され・誕生し、なぜ進化し、
どうやって「共通言語」になったのか…?
秘められた歴史が今、明かされる。
現在入手困難な伝説の同人誌「乳首残像」(『エロマンガノゲンバ』増刊)記事も
再録!
(目次)
第1章 「おっぱい表現」の変遷史
作家インタビュー:石恵
第2章 「乳首残像」の誕生と拡散
作家インタビュー:奥浩哉 うたたねひろゆき
第3章 「触手」の発明
作家インタビュー:前田俊夫
第4章 「断面図」の進化史
作家インタビュー:ジョン・K・ぺー太
第5章 「アヘ顔」の系譜
第6章 「くぱぁ、らめぇ」の音響史
第7章 性器修正の苦闘史
第8章 海外から見た日本エロマンガ表現
作家インタビュー:新堂エル
特別付録:エロマンガ女子座談会
【著者出演企画・イベント等募集中!!】
本書著者・稀見理都さんによる「エロマンガ史出張講義」などなど、
各種イベント企画ございましたら、積極的に足を運びますので、
ぜひお声がけください。詳細、ご相談に(かなり)応じます!
もちろん取材、インタビュー依頼等もお気軽に編集部まで。
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エロマンガ表現史
2024/02/27 10:12
「この本は、一冊の書籍としては初めてエロマンガの表現に関してまとめられたものとなるだろう。」はじめにより。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やまだち - この投稿者のレビュー一覧を見る
深夜のテレビ番組で紹介されたのを機に手に取りました。思っていた以上にアカデミックです。
ネタバレがあります。
コンテンツは以下の通りです。
1.はじめに
2.「おっぱい表現」の変遷史
3.「乳首残像」の誕生と拡散
4.「触◯」の発明
5.「断面図」の進化史
6.「ア◯顔」の系譜
7.「くぱ◯」「らめ◯」の音響史
8.規制修正の苦闘史
9.海外への伝播
10.その他の表現
11.補遺
12.巻末付録
13.あとがき
紹介された作品のワンカットやインタビュー、座談会なども収録。
例えば第1章「おっぱい表現」変遷史の場合、おっぱいの描写がどう変化したのか。当時の作品を掲載しているので興味深い。サイズや乳首、乳輪の描き込みで時代やフェチを感じます。
そして何気なく見ていたエロ表現が、こんなにもあることに気付かされました。エロ表現が漫画のジャンルを越えて描かれていることにも言及して面白かったです。
今後はエロ表現にも注目しながら作品を読みたいと思います。
ただ私が入手した第15刷でも誤字脱字があったのは残念です。また、おっぱいの揺れに関し、
「元来用いられてきたおっぱいの揺れ、輪郭の振動で表現する波を、横揺れ(S波)とすると、乳首の残像で動きのダイナミクスを表現した縦の揺れ(P波)が発見されたのだ。(P.082)」とあります。
P波、S波というワードは地震波からきたものだと仮定しましょう。地震で観測される縦揺れ(音にしたらガタガタ)のP波はprimary waveつまり最初の波、横揺れ(音にしたらユサユサ)のS波はsecondary wave、第二の波です。地震波ではP波→S波の順です。
ところが、エロマンガ表現においては輪郭の振動による表現の方が先なのに横揺れだからS波、あとに生まれた表現「乳首残像」は縦揺れだからP波とすると、個人的にそぐわないのではと思いました(私の考え違いであれば申し訳ない)。