電子書籍
三淵嘉子 日本初の女性弁護士
著者 長尾 剛
時は昭和、「女性は裁判官になれない」という法曹界に怒りを燃やす人物がいた。彼女の名は、和田嘉子──のちの三淵嘉子。「女の法律家など」と言われた時代に、日本初の女性弁護士のひとりとして奔走した嘉子の夢と生き様、戦いを描く傑作評伝。
三淵嘉子 日本初の女性弁護士
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
2024/04/16 07:08
もちろん朝ドラ「虎に翼」の予習です
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
NHKの第110作めとなる連続テレビ小説(通称 朝ドラ)「虎に翼」が
2024年4月から始まりました。
今回は日本初の女性弁護士となった三淵嘉子さんがモデルとなっています。
長尾剛さんの『三淵嘉子 日本初の女性弁護士』は2024年3月に刊行された文庫本で
もちろん朝ドラを意識した小説仕立ての評伝です。
三淵嘉子さんは大正3年(1914年)11月13日。
この年の干支は寅で、朝ドラの主人公が「寅子(ともこ)」となっているのは、
そういうところから。
ちなみにタイトルの「寅に翼」とは「強い上にもさらに強さが加わる」という
中国の韓非子の言葉らしい。
この大正時代、まだまだ女性の地位が低い頃で、
三淵さんのように女性が弁護士になるなんて到底考えられませんでした。
「学問や自己主張が女の美徳にならなかった時代に成人して、
戦後もまだまだ尾を引く学歴社会で命じられるままに働き、心が存分に手足をのばす場、
自分をほんとうに生かす場、は乏しかったと。」と書いたのは、
三淵さんから6年後の1920年に生れた詩人石垣りんですが、
おそらく三淵さんも同じような時代を生きたのだと思います。
三淵という姓は、再婚の相手のもの。
最初の夫は戦病死というつらい時代を彼女も生きたことになります。
朝ドラ「虎に翼」は始まったばかりで、
この作品を読むのはかなり早すぎる予習ですが、
やっぱり気になりますもの。