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  • みんなの評価 5つ星のうち 3.8
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愛はね、【イラスト入り】

予備校生の望は、幼なじみの俊一に片想いをしている。けれど、ノンケの俊一は決して自分を好きにならないと知っている望は、その想いを胸の奥に閉じ込めるしかなかった。他の誰かを好きになろうと、駄目な男と付き合っては泣かされる日々を繰り返す望。一方、そんな望にうんざりしながらも放ってはおけない俊一は、いつも望の世話を焼いてきた。しかし、そんなふたりの関係が変わるときがやってくる。俊一の知人・篠原が、望と付き合いたいと言ってきたのだ。それを後押しする俊一に、抗えず従う望だが……。

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みんなのレビュー7件

みんなの評価3.8

評価内訳

紙の本愛はね、

2011/04/05 22:43

さみしさの行方

12人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はぴえだ - この投稿者のレビュー一覧を見る

愛はね、という言葉の響き。
とても優しく、可愛らしい印象。
そんなイメージで読み始めたら、見事に裏切られる。

苦しくて、せつなくて、やるせない。

恋愛もので、“せつなさ”というのは鉄板だが、それを平易な言葉で描き切っているので、知らず知らずの内に、のめり込まされてしまう。
ただ、リーダビリティの高さの要因は、文章(文体)だけではない。
テーマ選びのうまさ。
誰しもが抱いている、さみしさや孤独を、物語の中心に据えている。
それって、とても分かりやすいし、物語に入り込みやすくしてくれる。
感情移入がしやすい作品というのは、物語を楽しむには読者にとって大変ラクだ。
けれど、この作品はそんなにたやすくはない。

幼馴染に対する恋心や、家族への思慕を、ずっと長い間、自分の中に封じ込めたがため、身動きが取れなくなっている望。
そんな彼の苦しい心境が、丁寧に描かれていて、その分かりやすさに、読者は否が応でも彼に肩入れしてしまう。
その心はもう、読み進めていくのが苦しくなるくらい、さみしさで塗りつぶされていて、いたたまれなくなる。
濃密なその苦しい世界は読者の視野を狭くして、どうして誰も彼を分かってくれないの?助けてくれないの?とやりきれない気持ちを抱かせる。
しかし、ある事件をきっかけに望は変わる。
そこへたどり着いた時のカタルシスたるや。
すべてはこの時のための必然で、物語の何もかもを受け入れられるような気持ちになる、いろいろなことがあったのにも関わらず。
そう、それは、それだけ感情の降り幅が大きく、心を激しく揺さぶられた証なのだ。
この作品の難しさとは、苦しさとの戦い。
読み終えた時、心から逃げなくて良かったという、大きな喜びを与えてもらった。

胸をぎゅっとさせられる話。最後にはやさしい気持ちになれる話。
くすぶる想いも残るけれど、またそれは別のお話らしい。

久々に投げ捨てたくなりつつも、抱きしめて離したくない本と出逢うことができた。
これで終わりでも、うつくしくあるとも思うのだが、最後のおまけの短編を読んでしまうと、また胸を焦がすような続きを期待したくなるのである。

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紙の本愛はね、

2017/07/05 19:19

切ない。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かすみ草 - この投稿者のレビュー一覧を見る

望は昔から俊一が好き。
でも、ゲイであることを告げたときに一線引かれ、気持ちを告げることが出来ないまま、予備校生になりました。

俊一に気持ちを残しながら、求められるままに他の誰かと付き合う望。

気持ちに踏ん切りをつけさせてあげることが出来ない俊一も、葛藤のなかにいたのでしょう…

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電子書籍愛はね、【イラスト入り】

2016/03/18 04:17

愛はね、

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:のんの - この投稿者のレビュー一覧を見る

望視点で書かれてる、俊一へのジレジレとした思いを持ち続けながらのお話。俊一も望の事が好きなのだろうけどなかなかの頑固者。なかなかどうしてラブいそんな二人が幸せならそれで良い…。俊一視点の次巻を読むのが楽しみ。

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電子書籍愛はね、【イラスト入り】

2016/03/21 17:36

うーん、うーん…

5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:さきん - この投稿者のレビュー一覧を見る

樋口さんの作品は読んでるときはまり込んで夢中になりつつ、登場人物の内肖的な部分に若干イラッとくるものがあるんだよなぁ。文句なしに面白いと思うしページをめくる手は止まらない反面、なぜだか読むのがしんどい。文章の書き方、表現が自分には合わないのか…。

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電子書籍愛はね、【イラスト入り】

2016/04/21 02:11

ヘタレ最悪

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みゅー - この投稿者のレビュー一覧を見る

俊一の自覚の無さが、自覚する勇気が無かったせいで、ホントに可哀想な展開でした!
最後に思わずキスしますが、あれでやっと覚悟が決まったのかと思いきや、「ぼうや鏡をみて」では足踏み状態で一冊…
ありえない…
イライラさせられた作品でした。
むしろコッチだけ読んで終わりにすればよかったと後悔する位。

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電子書籍愛はね、【イラスト入り】

2015/11/26 10:28

愛とは何かを問う作品

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Sota - この投稿者のレビュー一覧を見る

評価の高い作品ですが、残念ながら私のテイストには少し合わなかったみたいです・・・
ただ、望の成長物語と考えると、良い作品かもしれません。
表現が、理解しにくくて、何回も読んでしまったところがありましたが、それは私の理解力の問題でしょうね。
相変わらず、小椋ムクさんのイラストは素敵です!

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紙の本愛はね、

2016/10/31 21:21

ダメ男を経て、ずっと思っていた幼なじみと結ばれる話

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ずっと幼なじみの俊一に叶わない片思いをしている望は、心の渇望を満たす為に言い寄ってくるダメ男たちと付き合っては別れを繰り返していました。
家族やDV男との確執を経て、自分の中にある俊一への愛を揺るぎないものと認め、少しずつ強く生まれ変わっていきます。
望の中にある孤独感に切なくなりますが、後半「さみしさ」という言葉をちょっと繰り返しすぎかな。
俊一の気持ちが友情から変わりつつあるところで話が終わっているので続き出ると良いな。

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