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果てなき渇望 ボディビルに憑かれた人々
著者 著者:増田 晶文
仕事も家族も犠牲にし、禁止薬物に手を出してまで、なぜ彼らは異形の巨躯にこだわるのか。 人間の意識の深淵に迫る。 文春ベスト・スポーツノンフィクション第1位。
果てなき渇望 ボディビルに憑かれた人々
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果てなき渇望 ボディビルに憑かれた人々
2020/01/14 18:24
ボディービルという競技の実情に迫るノンフィクション!2000年文藝春秋ベストスポーツノンフィクション第1位作品!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
ボディービルに取り組む(取り憑かれたとも言える)人達を扱ったノンフィクション。ボディービルと言えば、正直なところマイナースポーツという印象は否定できないと思います。この競技を、男性ビルダー、女性ビルダー、ドーピング、生涯スポーツという4つの面から描いています。
より大きな筋肉を得るために内蔵にダメージを被るまで追い込むトレーニングに取り組み、体脂肪を落としつつ筋肉を落とさないために食事制限と減量を並行して進め、コンテスト前にはより筋肉を際立たせるためにボクサー並みの減量や水分の制限にまで取り組む男性ビルダーの様子。
より大きな筋肉を欲しつつもコンテストでは”女性らしさ”を求められ、自分の体の理想像と、コンテストで求められる美しさとのギャップに悩む女性ビルダー。
究極の体形を求めて、自らの健康を阻害することを承知の上で禁止薬物を利用する男性ビルダー。理想的な筋肉を得る事を目的とするなら、薬物の効果は絶大で、それ故にボディービルはオリンピック種目にそぐわないとまで言い切る様子に共感はできませんが、そこまで分かったうえで禁止薬物の使用を続けるのなら、それはその人の生き方の問題なのかなとも思えます。
ただし大部分のボディービルダーはドーピング検査をきちんと受けて、禁止薬物とは無縁の競技生活を続けていることを付記しておきます。上述したのはあくまでも極端なケースです。
”世間がグロテスクと嗤うなら、それでもいい。むしろ世間の基準から大きく逸脱した肉体である方がうれしい。”このように自らの望みを語る男性ビルダー。なかなかマスコミで取り上げられることのない競技の実情に、ここまで深く掘り下げたノンフィクションは滅多にお目にかかれません。20年近く前に出版された本なので、ボディービル界の現情とは乖離しているかもしれませんが、興味深く読めました。ちなみに本書は2000年文藝春秋ベストスポーツノンフィクション第1位受賞作です。
2024/12/31 21:09
ボディービルという競技の実情に迫るノンフィクション!2000年文藝春秋ベストスポーツノンフィクション第1位作品!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
ボディービルに取り組む(取り憑かれたとも言える)人達を扱ったノンフィクション。ボディービルと言えば、正直なところマイナースポーツという印象は否定できないと思います。この競技を、男性ビルダー、女性ビルダー、ドーピング、生涯スポーツという4つの面から描いています。
より大きな筋肉を得るために内蔵にダメージを被るまで追い込むトレーニングに取り組み、体脂肪を落としつつ筋肉を落とさないために食事制限と減量を並行して進め、コンテスト前にはより筋肉を際立たせるためにボクサー並みの減量や水分の制限にまで取り組む男性ビルダーの様子。
より大きな筋肉を欲しつつもコンテストでは”女性らしさ”を求められ、自分の体の理想像と、コンテストで求められる美しさとのギャップに悩む女性ビルダー。
究極の体形を求めて、自らの健康を阻害することを承知の上で禁止薬物を利用する男性ビルダー。理想的な筋肉を得る事を目的とするなら、薬物の効果は絶大で、それ故にボディービルはオリンピック種目にそぐわないとまで言い切る様子に共感はできませんが、そこまで分かったうえで禁止薬物の使用を続けるのなら、それはその人の生き方の問題なのかなとも思えます。
ただし大部分のボディービルダーはドーピング検査をきちんと受けて、禁止薬物とは無縁の競技生活を続けていることを付記しておきます。上述したのはあくまでも極端なケースです。
”世間がグロテスクと嗤うなら、それでもいい。むしろ世間の基準から大きく逸脱した肉体である方がうれしい。”このように自らの望みを語る男性ビルダー。なかなかマスコミで取り上げられることのない競技の実情に、ここまで深く掘り下げたノンフィクションは滅多にお目にかかれません。20年近く前に出版された本なので、ボディービル界の現情とは乖離しているかもしれませんが、興味深く読めました。ちなみに本書は2000年文藝春秋ベストスポーツノンフィクション第1位受賞作です。