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3件
ライト、ついてますか
著者 ドナルド・C・ゴース , ジェラルド・M・ワインバーグ
この楽しい本を訳して出すことは、著者の一人から1冊もらって以来の夢だった。一見冗談だらけに見えるけれども、実はひどく思い当たることばかり書いてある。訳者は世慣れない方で、ここに書いてあるようなことでしょっちゅう失敗をする。この本を訳したいと思い続け、深読みを繰り返したお陰で、近ごろ少し失敗が少なくなったような気がしている。本の副題にあるように、問題発見についての本である。学校では問題を解くことを教わる。だが問題は、解くより発見する方がずっとむずかしく、ずっと面白い。実人生で本当にものをいうのはそこなのだ。実務に就いておられる人生経験豊かな読者には、特によろこんでいただけるのではないかと思う。だが訳者としては身辺の若者たちにこそ、だましてでも読んでもらいたいと思っている。この本に書いてあるようなことが身についていないばかりにあたら才能を空費している若者が、実に多い。訳者自身も、学生時代からこういうことを知っていたら後悔がずっと少なかったろうに、と思っている。いや、訳者風情がごちゃごちゃいう必要なんかないだろう。ちょっと開けてみれば、そんな必要はないことがご納得いただけると思う。この本に訳者序はいらない。ただ一言この場を借りて、「だまされたと思って開けてみてください、きっとお得ですよ」とだけ申し上げておきたい。
<訳者前口上>より
ライト、ついてますか
05/08まで通常2,200円
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ライト、ついてますか 問題発見の人間学
2001/04/18 16:14
翻訳は差し置いて、新たな発見をさせてくれる
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ほづみさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を初めて読んだ時、翻訳のせいかも知れませんが、わかりにくい部分が幾つかありました。何度となく呼んでみると事例や定義をはっきりと表記しており、問題が何なのか、どこに潜んでいるかなど問題解決プロセスを含め、論理的に判りやすく、解決方法など、普段考えつかないことまで書かれており、問題解決時のブレイン・ストーミングの重要性を感じさせられました。
また英語のオリジナルを読んだ時、日本人に在りがちなあいまいな部分を、より明快に表現しており、普段職場で外国人に接している者から見ると、どのようにしてコミュニケーションを図ったらよいかを教えてくれる内容です。異文化コミュニケーションのトレーニングには、いいテキストになるかもしれません。
最初、この表題を見て、「ほんまかいな」と思いましたが、実際ハワイを旅行したときにトンネルの多い道路を運転した時に「Lights On?」という看板を見たとき、「本当だった」と感心した次第です。
ライト、ついてますか 問題発見の人間学
2001/05/15 00:05
問題解決から問題発見へ
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:remi - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書はわずか160ページという薄いものですが、含蓄のある本です。
近年、「問題解決」とか、「ソリューション」といった言葉をよく耳にします。しかし、問題解決にしても、ソリューションにしても、解決すべき問題が見つからないと、解決プロセスは始まりませんし、解決すべき問題を誤ってしまうと、その時点で誤った答えしか出なくなってしまいます。
本書は、「問題」をどう発見すればよいのかということの重要性とその方法論を、具体的な例を挙げながら、ユーモアたっぷりに伝授してくれます。さらに、ところどころに挿入されているイラストもおもしろく、思わず笑ってしまうようなエピソードもたくさん記されています。
他の方の書評では、「翻訳がよろしくない」という指摘がありましたが、私はほとんど気になりませんでした。確かに意味がとりにくい箇所もありますが、その分じっくり読むことで、理解がかえって深まったような気がします。
ライト、ついてますか 問題発見の人間学
2000/08/04 18:36
読んで役に立つかは読み方次第
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いでぼん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本ほど、読み手に問題意識を求める本はない。
何の問題意識も持たずに読んだところで得られるものは何もないだろう。
しかし、あなたが何らかの問題(悩みといってもいい)を
抱えているのであれば、この本は必ずヒントを与えてくれる。
ワインバーグらしくない非常に平易な文章で書かれた問題の本質に迫る良書。
ぜひ読んで欲しい。