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6件
エミリの小さな包丁
著者 著者:森沢 明夫
恋人に振られ、職業もお金も居場所もすべてを失ったエミリに救いの手をさしのべてくれたのは、10年以上連絡を取っていなかった母方の祖父だった。人間の限りない温かさと心の再生を描いた、癒しの物語。
エミリの小さな包丁
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エミリの小さな包丁
2022/10/24 16:49
癒やされる、最高の物語。
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:暴れ熊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
傷ついた女の子が海辺の小さな町の祖父の家に逃げてきて、そこで2か月を過ごす。
いろんな人との出会いを通じていろんなことを感じ、癒やされていく。
そういう主人公の姿に読んでいるこちらも癒やされる。
森沢明夫の作品を読んだのはこれが初めてだったが、ほんとによかった。
せりふの中に、さりげないメッセージが隠されていて、しかもそれが全然押しつけがましくない。
登場する人物もそれぞれ個性があって、人物像がはっきりしている。
そしてエミリの母麻衣子に対するイメージも、物語の始めと終わりでガラッと変わるようになっている。
というか、これはエミリの再生の物語であると同時に母麻衣子とエミリの和解(?)の物語であったのかと……
この辺、実に上手い。
魚料理の描写が随所に出てきて思わず食べたくなるし、海辺の風景描写も素晴らしい。
何度でも繰り返して読みたい最高の小説。
エミリの小さな包丁
2022/02/18 16:09
祖父の優しさに心が震える!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おいな - この投稿者のレビュー一覧を見る
いくつもの魚料理が出てきて食欲をそそられます。最後はやっぱり泣いてしまいました。田舎の嫌なところもありましたが、素敵なところがありすぎました。景色が目に浮かび、心が洗われる作品です。
エミリの小さな包丁
2019/07/24 12:48
祖父から孫へのやさしいプレゼント
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねこすき旅人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
勤めていたレストランをある事情でやめて、転がり込むように田舎の祖父の家へ済むようになった女性に関する物語です。祖父の作る地元の魚介をつかった美味しい料理を食べ、釣りや散歩して近所の人たちから野菜をもらったりと、自然な生活することで、傷ついた心を癒していきますが、ふとしたきっかけで、レストランから逃げ出した理由が広まってしまいます。田舎をいう狭い空間の中で、追い詰められてしまう女性ですが、祖父の自然なふるまいや孫をいたわるやさしい言葉使いで、立ち直るキッカケをあたえてくれます。
読み終わって、ふと田舎にいたときの生活を思い出させてくれるお話でした。