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男色大鑑
江戸時代、武家社会を中心に男どうしの恋は公然のふるまいとされていた。そのなかでも王道の組み合わせは、おじさんと美少年である。三角関係のもつれ、容色の衰えによる歌舞伎若衆の悲劇や役者の苦労話……男たちの恋物語を西鶴が浮世草子に活写。美貌を誇った少年たちの末路は、恋に殉じての切腹や、この世の無常をはかなんだ出家しかないのか。近世文学「異色」の最高傑作、初の文庫化。上方文化に精通した小説家の抄訳版。
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男色大鑑
2020/04/28 10:30
江戸時代の男同士の恋物語を井原西鶴が見事に浮世草子に活写したものを収録した「近世文学における異色の最高傑作」と言われる一冊です!
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「近世文学における異色の最高傑作」とも呼ばれる非常に興味深い一冊で、江戸時代には公然と行われていた男性同士の恋を、井原西鶴が浮世草子に活写したものを収録して、解説した書です。同書の中で、「江戸時代、武家社会を中心に男どうしの恋は公然のふるまいとされていた。そのなかでも王道の組み合わせは、おじさんと美少年である」と述べられています。こうした男同士の恋物語の中で生まれる数々の問題、たとえば、三角関係のもつれ、容色の衰えによる歌舞伎若衆の悲劇、役者の苦労話などが、井原西鶴によって、実に見事に表されます。ぜひ、江戸時代の文化を垣間見るために、同書を読んでみてください。