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17件
春夏秋冬代行者
「春は――無事、此処に、います」
世界には冬しか季節がなく、冬は孤独に耐えかねて生命を削り春を創った。やがて大地の願いにより夏と秋も誕生し、四季が完成した。この季節の巡り変わりを人の子が担うことになり、役目を果たす者は“四季の代行者”と呼ばれた――。
いま一人の少女神が胸に使命感を抱き、立ち上がろうとしている。四季の神より賜った季節は『春』。母より授かりし名は「雛菊」。十年前消えたこの国の春だ。雛菊は苦難を乗り越え現人神として復帰した。我が身を拐かし長きに亘り屈辱を与えた者達と戦うべく従者の少女と共に歩き出す。彼女の心の奥底には、神話の如く、冬への恋慕が存在していた。
暁 佳奈が贈る、季節を世に顕現する役割を持つ現人神達の物語。此処に開幕。
春夏秋冬代行者 黄昏の射手
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春夏秋冬代行者 3 暁の射手
2023/01/20 02:56
今回もとても良かった
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大和に朝を齎す暁の射手花矢はまだ女子高生。
年若い青年従者弓弦を慕いながらも、彼をずっと自分に縛り付けることに罪悪感を抱いていた。
そんな二人の距離が近付いたと思いきや、神事帰りの下山中地滑りに巻き込まれて弓弦は危篤。
絶望の中で「何でもするから彼を助けたい」と現人神達へ助力を乞う。
現人神たる只人が泥に塗れても願い望んだ愛の物語。
ひーん、泣いた。すごく良かった。
普通ではない生き方を強いられる生贄のような現人神達が、背負う責務の重さに反してただ想う人のために我儘をいうことすら難しいとは。
巫の射手達は四季の代行者と違ってあまり命を狙われたりしないとのことだったので不穏なことはないはず、と思ったら案の定悪役はいないけどそんなこともなかった!
天災は仕方ないでしょ。しんどい。
そして私の推し秋主従大活躍で嬉しい。
「わたくし、まいにちくださる朝と夜のご恩をおかえしします」最高でした。
撫子様、毎回言うこと素晴らしすぎて最強幼女。
一生ついていきます。好き。
でも春夏秋冬順番に刊行かと思ったので、この出番で秋メイン回なしですってなるならかなしい。
暁主従も美味しかったけど!!
春夏秋冬代行者 1上 春の舞 上
2021/09/29 22:40
期待を裏切らない新作!
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にゃあ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヴァイオレット・エヴァーガーデンの暁佳奈さんの新作!
たまたま本屋さんで発売日に見つけて衝動買いしたのですが、買ってよかったと思っています。
辛い思いしても好きな人への想いを忘れず大切にして、強く立ち向かっていこうとする姿が描かれています。
暁さんの描く主人公の乗り越える姿がとても好きですし、多くの方に読んでほしいです。
春夏秋冬代行者 4上 秋の舞 上
2023/11/22 15:34
現人神という貧乏籤
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
橋国で新たに幼い秋に代替わりしたリアムと交流してほしいという両国の外交要請を受け、春顕現中の一行以外が渋々ながら向かうことに。
他国の現人神の現状や宗教対立などが紐解かれ、秋の代行者撫子は誰にも言えない問題を抱え込む。そして衝撃のラスト。
待望の秋のターンだが、春に劣らず重すぎる展開。つらい。
四季ではなく巫の現人神達もそうだったけど、現人神と呼ばれながら誰よりも不自由を強いられて命を狙われ、護衛につくことすら家族に振り回される。
貧乏籤どころではない。
神様って本当に理不尽で、人のことなんて考えてないわ。
次巻へ。