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水の後宮
著者 鳩見すた(著者)
入宮した姉は一年たらずで遺体となり帰ってきた――。 大海を跨ぐ大商人を夢見て育った商家の娘・水鏡。しかし後宮へ招集された姉の美しすぎる死が、水鏡と陰謀うずまく後宮を結びつける。 宮中の疑義を探る皇太弟・文青と交渉し、姉と同じく宮女となった水鏡。大河に浮かぶ後宮で、表の顔は舟の漕手として、裏の顔は文青の密偵として。持ち前の商才と観察眼を活かし、水面が映す真相に舟を漕ぎ寄せる。 水に浮かぶ清らかな後宮の、清らかでないミステリー。
水の後宮
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紙の本水の後宮 2
2022/08/31 12:30
意外とあっさりした幕引き
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前巻で姉の死の真相を突き止めたものの、黒幕と姉が後宮入りした意図はわからなかった。
寵姫懐妊の噂の裏で皇弟文青の間諜として黒幕を探りながら、後宮に起こる事件を解決していく水鏡。
文青の想いを受け入れ共にいられる道を前向きに模索していこうとした矢先に、隠された出自と共に姉の意図が明らかになり、二人の道行きに暗雲が立ちこめる。
黒幕を追い詰めて後宮の闇を払い、二人の関係に決着をつける堂々の大団円。
正直もう一冊くらいかけて二人の関係が一進一退してほしかったし、黒幕の脅威ももう少し感じたかった気がする。
なんというか、思ったよりもあっさりと進展して幕引きされた印象があるかも。
とはいえ雑だったわけではなく、きちんと広げた風呂敷は畳まれて、過不足なく終わったと思う。
隠された公主についても、あれだけ白賢妃と姉が似ていればねぇという納得感。
物足りなさを感じるのは、思っていたよりもこの独特の世界観が魅力的だったからかも。
黒幕の気持ちは全然理解できなかったけど、それ以外はうまくまとまっていて面白かった。良作。
紙の本水の後宮 1
2022/06/19 10:09
絵がないのが惜しい
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
二つの大河の交わる水上に築かれた宮城。
そこの後宮で不審死を遂げた姉の真相を探るために後宮の水夫として入った主人公が、皇弟の密偵として動きながら後宮内の事件を解決していくミステリーサスペンス。
これは主人公でなくとも姉が何を考えて生きてたのかめっちゃ気になるわ。
お姉様読めなさすぎる。
いや、単純に短絡的なシスコンだっただけの可能性は大いにあるが。
あくまで友情と言い張っている皇弟との関係の進展も気になるところだし、挿絵はないけど表紙絵が好みだ。
ついでに各章のフォントが大好きな金文体で私的好感度は爆上げ。
水路を利用した移動が主体という舞台設計もヴェネチアとか、某ARIAみたいな光景がよぎりつつ、でも中華風という。
これホント挿絵が欲しかったなー。
さぞかし美しい光景だろうに。
好奇心旺盛で噂好き行動力たっぷりで主人公を振り回す狸才人がかなり良いキャラで好き。
いろんなところに出てくる地名なんかの固有名詞がなんか聞いたことあるなと思ってたら小田急なのもちょっと笑った。
作者の地元沿線かしら。
紙の本水の後宮 1
2021/11/16 17:48
新鮮な設定の後宮
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:owls - この投稿者のレビュー一覧を見る
初読みの作家さん。まず、水にうかぶ後宮という設定が新鮮でした。そして、生粋の商売人気質のヒロインと、一途なヒーローとのもどかしい関係も良かった。続きが気になります。