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12件
月に吠えらんねえ
著者 清家雪子(著)
□(シカク:詩歌句)街。そこは近代日本ぽくも幻想の、詩人たちが住まう架空の街。そこには萩原朔太郎、北原白秋、三好達治、室生犀星、高村光太郎らの作品からイメージされたキャラクターたちが、創作者としての業と人間としての幸せに人生を引き裂かれながら詩作に邁進する。実在した詩人の自伝ではなく、萩原朔太郎や北原白秋らの作品から受けた印象をキャラクターとして創作された、詩人たちと近代日本の業と罪と狂気の物語。
月に吠えらんねえ(11)
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2015/10/30 12:05
おんなたちの詩も聞いてくれ
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:R5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
4巻まで、脇に追いやられてた女性たち(アッコさんは1巻から目立ってたけどそれ以外)にスポットを当てた話が出てくる。有名/無名の区別がはっきりしている日本近代文学史で、評価が難しい「女性」。チエコなど、あれだけ有名な人物でさえ「コータローという天才の付属物」として認知される。また朔の「美しい妹」が顔つきで登場したり、「生まれながらに美しい女」と「努力しないと醜い男」の生きづらさ、皆当たり前の顔をして生活しているけれど実はそれって凄い社会通念の慣習に沿う努力の賜物なのでは、と。つまり誰もが落伍者になる可能性を孕んでいる危うい社会の側面を突き、いっぽう役立たずの無職のろくでなし息子は親に望まれぬまま詩人として大成する…。げに、この世はままならぬ。ままならぬ処に歌が生まれ、詩が出来る。その詩を後世の誰かが読む。そして哀しく口ずさむ。哀れなのか、いや哀れなのは果たしてどちらなのか。そんな問いを発して続く今巻。おまけの8コマ漫画が楽しくてお得感有り。
2019/01/18 00:17
中毒ばんざい
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きらこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
読書中は、
謎と嫌悪感と恐怖と笑いと
素晴しい詩との出会いと作者様のイマジネーションに
次々とタコ殴りにされるのでどこに感動していいかとっても忙しいです。
でもひたすら出会えてよかった…!作品。
2018/05/30 16:42
色々すごい
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あおまさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
漫画なのに字が多くて、じっくり読むと時間がかかって大変。だけど面白い。
作者の独特な解釈、感性が凄い。巻末にある参考文献の多さに、また驚く。
書棚の肥やしとなっている朔太郎の詩集を引っ張り出さねば、という気になった。

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