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22件
東京サラダボウル ー国際捜査事件簿ー
著者 黒丸(著)
東京都の外国人居住者の割合、3.98%。パーセンテージではたったそれだけ。
でもそれだけの人が確かにここにいるーー。
さまざまな事情で日本にやってきて、犯罪に巻き込まれた、または犯罪を起こしてしまった外国人による事件と向き合う、警視庁 国際捜査係の鴻田麻里と警察通訳人の有木野了。
言葉がわからない国でいきなり逮捕されたらどうしたらいい…!? 自宅で子供が誘拐された…!?
日本でこんな事件が起きているなんて知らなかったーー2人の捜査の中で明らかになる、知られざる日本での国際犯罪の姿と、浮き彫りになる犯罪関係者たちの過酷な現実。
破天荒な女性警察官とゲイの警察通訳人の最強バディによる、これまでにない新たな警察漫画!!
東京サラダボウル ー国際捜査事件簿ー(5)
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2021/12/02 02:30
娯楽としても勉強としても面白い
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白くて人におすすめできる作品です。
面白さの中味は2つあって、「警察通訳人」というよく知らないお仕事の話を知ることのできる興味本位の面白さ、加えて、ライトな娯楽としての面白さ。ともに高いです。
パーセンテージの裏には実際自分と同じように生きてる人がいるという基本的なことを、丁寧に思い起こさせてくれます。
私は、人はみんな、そこそこに良い人で、そこそこに悪い人だと思っているので、「〇〇人は高潔だ」みたいな論調は肌に合いません。
本作は、肌に合います。肌に合う作品がきちんと面白いことは嬉しいことです。
読後、現状の日本の各種制度について思いをはせて実行に移すところまで昇華できれば良いのですが、そこまで出来る気力体力が衰えてしまった人にも優しいマンガです。
2021/12/04 16:21
警察の通訳という仕事について知れて面白かったです
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ほ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちょっと前に黒丸先生のSNSでこの作品のことを知り、単行本の出版を楽しみにしていました。
刑事モノは題材的に重たいものが多いイメージでしたが、テンポよく物語が進んで、気付いたら読み終えていました。
明るく変わり者の鴻田がいるからそこまで重くなく物語が進み、真面目な有木野がそこに渋みのエッセンスを加えていてすごく好みなバディものでした。
黒丸先生の描く男性は毎回独特の渋さがあって本当にいい味を出してます。
長鴻田と有木野の凸凹コンビの関係が今後どう変化していくのかも気になります。
続きが待ち遠しくなる作品に久しぶりに出逢えました。
東京サラダボウル 4 国際捜査事件簿 (KCデラックス)
2023/09/29 14:15
互いの理解
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヒグラシカナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
4巻2話目からの過去に触れるお話し。
関係する人たちの登場。
「やってもいない」とか、「これ以上は立ち入るな」と距離を取ろうと
するところとか、互いに想像以上に理解しているところ。大事な存在に
なっていることを感じとる。相手の望む距離感に決して立ち入らない賢さ。
目に見える距離感だけでなく、存在の距離感がしっかりと描かれている。
4巻になっても変わらない丁寧な描写に感銘を受ける。
冒頭の実習生のお話しも、「助ける助け合う」という描くのが難しい
テーマが、違和感なく書き上げられていた。独りよがりにならず、
ちょっと嫉妬もある。上下関係が絡みながら、難しい相手とも働き
ながらいかに日常を過ごすか。
登場人物の心の動きが自分と重なるような描写。
たまらなく魅力ある一冊でした。
ずっと何度も読み続けたい作品です。