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47件
もやしもん
著者 石川雅之(著)
菌が見える特殊能力を持つ、もやし(種麹)屋の次男坊、沢木惣右衛門直保。彼は東京の某農大に入学する。農大を舞台に、沢木と研究室その他の仲間達、そして菌が活躍したりしなかったりのキャンパスライフ。大学生活のモラトリアム感と、菌が満載の「もやしもん」。あなたもぜひ、かもされてみてください。カバーや本体表紙もきっちり収録!
もやしもん(13)
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もやしもん 1 TALES OF AGRICULTURE (イブニングKC)
2005/05/27 14:31
どの菌が有益でどの菌が有害か、肉眼で見えて声も聞こえれば一目瞭然!
16人中、16人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
普通ならば目に見えない小ささの“菌”を見ることができるなんて、なんと面白そうなのだろう。まずはこの主人公の特異体質に惹かれ、続いて絵柄に惹かれ、更にストーリーに惹かれ、連載1話目からすっかりファンになってしまった。
当初は『東京農大物語』として始まり、数話目に現在の題名である『もやしもん』となった。“もやしもん”とはまた聞き慣れない言葉だが、主人公の実家が麹屋でその通称が“もやしや”とくれば、自ずと分かるだろう。
物語は、主人公とその幼馴染みが大学入学のため上京するところから始まる。その特異体質のおかげで初日から騒動に巻き込まれ、なし崩し的にとあるゼミに身を寄せることになる。イヌイットの保存食や韓国のエイ料理など、鼻がひん曲がりそうなクサ〜イ食べ物が次々に顔を出し、まるで本のこちら側にまで臭ってきそうな錯覚に襲われることもしばしば。次々に貧乏くじを引く主人公には、慰めの言葉が見つからない。
登場する菌は、善玉菌の代表格のようなビフィズス菌から恐怖のO−157まで様々。主人公の目に見える際のイラストがなかなか可愛らしいので、O−157や白癬菌にすら親近感を抱きそうになってしまう。もっとも、それらの発する言葉はかなりブラックなので、好きになることはないが。
日々の生活では多くの菌に助けられていながら、我々は菌のことを積極的には知ろうとしない。本書には度々醸すシーンが登場し、その際分かりやすい解説も付いているので、どれほどお世話になっているのか、その一端を知ることができる。愉快なストーリーを楽しみながら菌の勉強もでき、一石二鳥かも。
もやしもん 8 TALES OF AGRICULTURE (イブニングKC)
2009/07/28 13:29
ビールの力にひれ伏す
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぱせりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビール編です。
正直、今までで一番面白かったです。
はなちゃんのけなげさや馬鹿なことを一生懸命やりぬく農大の底力やさりげなく長谷川をフォローする美里の男前ぶりなどなど、読みながら目頭が熱くなることしきり。
気がつくと地元の地ビールを買いに走ってしまいました。
私そんなにビール好きじゃないのに。
ただ漫画を読むという行為が、他の行動を喚起するということは稀にありますが、この巻はその稀な衝動を起こさせる出来栄えです。
読み手に行動を起こさせるパワーに満ちた巻でした。
8巻まで読み進めてきて、ここまで到達した作者にエールを送ります。
地ビールに対して偏見を持っていた武藤さんがボロボロになって見つけたビールについて出した答えとは?
必見です。
もやしもん 4 TALES OF AGRICULTURE (イブニングKC)
2007/01/06 11:39
ゴスロリもかもしてしまう菌の力…
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hamushi - この投稿者のレビュー一覧を見る
たまたま一巻目を手にとって読んで以来、新刊が出るのが待ち遠しい、大好きなシリーズです。
自分の人生を掴みきれずにいる、どこか危なっかしい農大の学生たちと、生きている「意味」が非常に明確な菌たちの取り合わせが、なんともいえず絶妙です。人は確かに菌と共生しているのだということを、改めて、思いがけない形で実感させられました。
という普通の感想はさておき、ボンテージ、レズビアン風味、ゴスロリ、いろんな著名マンガの片鱗、そして今回はとうとうボーイズラブの気配……と、菌や農大とは直接関係のなさそうな要素がどんどん増えてくるのも、この作品の醍醐味であると思います。これだけいろんなものが盛り込まれているのに、まったりと調和しているのは、やはり「かもし」の効果なのでしょうか。ほんとに不思議なマンガです。