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63件
海皇紀(45)
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海皇紀 1
2011/10/27 11:49
海と戦国と英雄の魅力満載の爽快近未来ファンタジー
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る
史上最高の売り上げを誇る『ワンピース』はじめ、これより人気のあるマンガは、現時点でも歴史的に見てもいくらでもあるだろう。だが、個人的にはこれほど気に入ったマンガはちょっと記憶にない。とても面白かったマンガはほかにもあるのだが、これほど気持ちよく楽しめたマンガはないのではないか。その、気持ちよく読めるというのがまたこのマンガの特徴でもあると思う。
あえてその魅力を一言でいえば、三国志+海+坂本龍馬ということになるかもしれない。
ジャンル的には、SFでいう未来叙事詩というか、英雄伝説みたいな話。題も示すように、未来から見た歴史、という形をとっている。たとえば『風の谷のナウシカ』や『北斗の拳』がそうであるように、退行した未来の地球が舞台と考えるのがいいかもしれないが、魔術めいたものとか化け物とかファンタジー的な要素もあり、あまりこだわることもない。
支配的な帝国と、これに背く新興勢力と、そして「海の一族」のぶつかり合い、せめぎ合い、かけ引き。三国志の諸葛孔明をモデルにしたような軍師も出てくる。
が、その軍師の影が薄くなるほどの大変な策士である主人公ファン・ガンマ・ビゼンは、剣も格闘もめっぽう強い圧倒的な存在だ。その生い立ちや、なぜ強いのかが歴史の謎と結びついているのがいい。強いけれども愛嬌ありまくりのとぼけたキャラであるところもいい。顔も性格も龍馬を思わせるものがあるのは明らかだろう。
海と帆船の魅力もこのマンガを語るには不可欠の要素である。その辺も龍馬の連想が働く。作者は商船高専の出身だそうで、そうした知識経験も存分に駆使している。
そして闘いの魅力。それも剣の戦い、格闘技、作戦、騙し合い(ペテンと言っている)などの頭脳戦と盛りだくさん。そんな中で、特に何重にも裏がある言葉のやり取りが、そのひねりが面白い。それに、剣といっても「ニホントウ」として刀だったり、格闘技も空手や柔道、柔術を思わせるものとか、忍者みたいな集団とか、日本的な、あるいは時代劇を思わせる要素が入っているのも楽しい。ビゼンは備前だろうし。要するに歴史も謎としてあって、現在の情勢だけでなく、過去の謎が時間的にも広がりを持たせている。
ありそうでなかなかないマンガのような気がする。
海皇紀 1
2002/06/14 20:02
ネオ帆船ロマン!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岡野義高 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「おぬし…… 海の一族か
海王の統べる国 それが海の一族
七隻のはずの…… 影船八番艦の頭……
知れば知る程 底が知れぬ……」
ウォルハンの新王となったカザル・シェイ・ロンは港町で刺客の襲撃を受ける。
助けたのは伝説の兵法者トゥバン・サノオ。
そして、それを見物するファン・ガンマ・ビゼン。
鷹を飼いならし、伝説の剣「ニホントウ」を背負う……。
過去のような未来の話。
文明が退化してしまったような世界だ。
海は、帆船の時代。
古き良き時代のロマン。
そして、冒険。
作者は、商船高等専門学校の出身で、実習として帆船に乗ったことがあるという。
かなり力の入ったシリーズになりそうだ。
海皇紀 45 (講談社コミックス)
2021/11/10 10:57
「自分が絶対正義だと強く信じているヤツが、一番非道いことをする」
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きん☆ぎん☆すなご - この投稿者のレビュー一覧を見る
お見事、大団円です。歴史書、軍記もの、英雄譚、壮大な物語を読ましていただきました。風がないと自身では動けない帆船で海戦を描くという挑戦的な試みは、成功したのではないでしょうか、川原センセーは嘆いておられますが…。最後まで理解はできませんでしたが、私にも凄いのは伝わってきました。