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4件
スター・レッド
著者 萩尾 望都
太陽系第4惑星・火星。赤い風の吹く星。23世紀末の地球に天を見つめる1人の少女がいた。レッド・星(せい)。火星に生まれ、火星を恋する第5世代の火星人。しかし、夢にまで見た故郷に帰った時、火星の大いなる災いが始まった。火星と火星人の呪われた運命を救うため、銀河系の中心で少女が見たものは……。萩尾望都が描く壮大なSF叙事詩。
スター・レッド
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スター・レッド
2005/10/15 22:14
SFの大作
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ニュー・トーキョー・シティーで暮らす少女、レッド・星(セイ)。赤い瞳と白い髪を持つ彼女は、地球の流刑地であった火星で生まれた火星人。ワケあって、それを隠して生活していたが、生まれた地への思いは強く、不思議な少年エルグとともに、いまは地球の植民地となっている火星へと旅立つ。生まれた星でセイを待っていたものは・・・。
火星人・セイを通して語られる火星の歴史、地球と火星の対立、悲惨な戦い、さらには人類の行く末と存在する理由。毎度のことながら、作者・萩尾望都氏の類まれなる創造力と表現力には圧倒されてしまいます。
雑誌掲載が1978年と古い作品ですが、今読んでも十分におもしろく古臭さも感じない。壮大なストーリーに世界観、申し分のないSFの大作です。
スター・レッド
2006/10/20 05:46
結末。
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ISH - この投稿者のレビュー一覧を見る
この先生常に孤独、異質である不安、そんな感じを描いておりますが…その前に分かることがあるでしょ。
「まず美しい」。このラストただただ美しい。
孤独とかさみしいとかそういう感覚あんまり知りませんがそれでも美しいので泣く。
世の中色々問題あるけど何より絶望的なのは苦しみのない世界を描く望む、の心を潰しただ創ろうとすること。
「ガキの読書離れ?見向きもされなくなって当然の本しかねえよ!現実にはできないことを美しく描いてなんか打ち出して現実を動かすのがフィクションの存在価値!ただ色々知りたきゃヤク中の溜まり場行け!」
…と、激怒することしばしば。
セイさんの真っ赤な心もなんか憤っていましたね。科学者とかに。
スター・レッド
2004/04/27 22:19
レッド・星と火星の運命の物語
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:風(kaze) - この投稿者のレビュー一覧を見る
火星を舞台にしたコミック、萩尾望都さんの『スター・レッド』を再読しました。
赤い目に白い髪をしたレッド・星(セイ)が主人公。彼女の運命の物語。そしてこれは、火星をめぐって展開される攻防史でもあります。
話がどんどん深化していくところに凄さを感じて、打ちのめされました。コミックと侮るなかれ、初めて読んだ時はもの凄い衝撃を受けました。読み終えて、切なさと、しみじみと胸に広がってくる余韻があって感動しました。
世代というのが、話の中でひとつ、鍵になっています。そして、レッド・星というキャラが抜群によかった。火星の運命と歩調を合わせるように彼女が深化して行く。困難な危機に直面したその時、レッド・星がどういう行動をとったか。そこにとても読みごたえを感じました。
萩尾望都さんの作品では『ポーの一族』が一番好き。愛着がある作品ですが、その次に『11人いる!』『トーマの心臓』と、この『スター・レッド』が気に入っています。

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