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69件
雪花の虎
著者 東村アキコ
戦国の世を、義を貫いて駆け抜けた軍神・上杉謙信。
毘沙門天の化身とされる名将中の名将は、実は、女だった―――
時は享禄二年、1529年。
越後の春日山城城主・長尾為景の第3子が誕生する。
不甲斐ない嫡男・晴景に代わる後継ぎとして期待された赤子は、
しかし女児だった。
失望する為景だったが、すぐに決意を新たにする。
「この子を、姫武将として育てる」「名を虎千代とする」と――
強い父、やさしい母、穏やかな兄、健気な姉に囲まれ、小さな山城でお転婆に育つ虎千代。
その双肩に背負う運命の重さを、未だ知るよしもなく……。
東村アキコが挑む本格大河ロマン、
越後の虎、女・上杉謙信の一代記がいま、始まる!!
雪花の虎 10
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2015/09/12 14:35
上杉謙信女性説
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マレ山 - この投稿者のレビュー一覧を見る
上杉謙信女性説をテーマにした話。
東村さんが描かれていることに驚きました。
シリアスながらも東村さんらしさもありとても良かったです。
続きが楽しみ。
2021/03/21 19:30
心の襞の描写が秀逸
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:有理 - この投稿者のレビュー一覧を見る
女性として、しかも俗人としての謙信を描くなら、この展開は避けて通れない部分。このツラい展開を、うまく出家騒動につなげたのは、さすがです。リセットしたくなるときがあるのも、まさにそのとおり。
でも、この巻で、一番心打たれたのは、源十郎さんが虎さまに向かって、あなたは花だ、と言うところ。その昔、兄上も同じことを言いましたよね。こういう、静かな、優しい愛情に満ちた心の襞の描写が秀逸。
2021/03/19 02:30
硬軟のバランスが絶妙
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:有理 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほどよい緩さの中に、骨太な芯が一本通っていて、バランスが絶妙です。アキコのティータイムも、読者層を意識した苦肉の策だったのかもしれませんが、作品世界に絶妙に溶け込んでいます。
虎さまは、無理に男になろうともせず、女の部分を隠そうともせず、実に自然体なのが、とてもいいですね。これが真のカリスマというものか。