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【マンガでオペラ1】カルメン
舞台はスペインのセビリヤ。純朴な若者ドン・ホセは、妖艶な美女カルメンの色香に惑わされ、婚約者を捨て犯罪に手を染めてしまう。しかし新たな恋人を見つけ、カルメンはドン・ホセをあっけなく捨てる。愛憎入り混じったふたりの激情の行き着く先は……? 大人気オペラ、ビゼーの『カルメン』を完全マンガ化。中野京子による解説つき。
【マンガでオペラ1】カルメン
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2020/10/24 15:53
カルメンはわがままだが悪いことはしてない
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投稿者:朝4時 - この投稿者のレビュー一覧を見る
バイト先の音大の子が口頭でこういう話なんですよーと解説してくれて「えー!」と盛り上がったのでもう少し知りたいと思って読んだ。ちなみにハバネラは私も趣味のサークルで演奏したことがあった。なんか色っぽい曲だなーと思いながら。楽譜には「〇〇が〇〇を誘惑する曲」程度の短い解説があってそれを読んだのみだった。きっとノートルダムの鐘のエスメラルダっぽいロマが誰かを誘惑してロクな死に方をしないラストなんだろうと予想していた。
さて、読んだ。
カルメンのわがままなところとホセの優柔不断で女々しいところにやはりびっくり。再び「えーー!!」ってなった。しかし、解説にあるようにフェミニズムの視点から見るとカルメンは自立した女性であり、単に自由に恋をしただけでそんなに悪いことをしていないといえばしてない。自分から告白したけど付き合ってみたらなんか違うなと思って次の恋に移って行く事なんてザラにある話で、現代日本の女性を見てもそんな事みんな普通にやっている。それなのに粘着質なストーカー男に刺殺されてしまい彼女は被害者でしかない。大体、カルメンが一筋縄でいかない感じなのは出会いから分かるだろう。ホセがうかつ過ぎる。また、いうこと聞かせようとしちゃいかんよね。
演じる人によってカルメンは性に奔放やら怠惰な女であるとか、ボーイッシュで勇ましい女や、知的で自立した女に見えるとのこと、解説にありましたが確かにそうだろうなと思った。恋愛にありがちな色んな要素が詰まり、解釈も様々に出来るストーリーは、流石長く愛されて推敲を繰り返して来たものだなと思った。