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7件
ハレとモノノケ
著者 著者:灼
「ケガレている」
不老不死のモノノケだという男・トキに突然そう告げられた高校生・八潮。
八潮についたケガレを落とすという名目で、ふたりの奇妙な同居生活が始まった。
揶揄うような言動ばかりのトキだが、時折見せる孤独に触れ、共に過ごすうち心惹かれていく八潮…。
しかし、トキに想い人がいることを知り――。
《収録内容》
◆『ハレとモノノケ』1~6話
◆描き下ろし4P
◆特典ペーパー
ハレとモノノケ 下【特典ペーパー付】
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ハレとモノノケ 下 (gateau comics)
2021/01/22 14:16
最高のハッピーエンディング
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねむの木 - この投稿者のレビュー一覧を見る
紙本読了
とにかく大好きなお話です。
登場人物がそれぞれとても魅力的なので、他愛ない会話を読むのが楽しいです。
“食べて寝て”という日常を、とても上手に描く作家さんですね。
上巻から時間をかけて心の距離を近づけてきた八潮とトキ。
“相手に触れたい”と思う気持ちが恋なのだ、と自覚するまでを、段階を追ってきちんと描いており、そこから一気に開花する八潮の色気と、心の成長が見所です。
“不老不死”についての問題にも一定の答えが出て、ラストは最高のハッピーエンドを迎えます。
最後まで読んだら、ぜひ再読を。
一読では見つからなかった答えを発見できると思います。
ラヴシーンはページ数をしっかり使って描かれています。表情がなんとも色っぽいです。
アングルの工夫で修正はほとんど無し。
ここからネタバレあります。
トキの存在は『100万回生きたねこ』著 佐野洋子 を思い起こさせます。
「(死ぬのは)嫌だな」と思った瞬間に凍りついてしまったトキの時間は、八潮と出逢うことで再び動きだした感じですね。
“死ぬのは嫌だ”より“八潮と同じ時間を生きたい”という気持ちが勝って、それが止まっていた時間を動かしたのだと思います。
八潮とトキは『100万回生きたねこ』の縞ねこと白ねこのように、愛する者同士、寄り添って生き、八潮が死ぬ時にトキも命を終えるのであろう予感がします。
ミツとトキの決定的な違いに“元々は人間”と“獣”という点があります。
ミツの八潮に対する思いは、恋愛感情というより動物的な愛情(あるいは執着)、忠誠心、独占欲だと感じました。
きっとこれからも八潮の守護として、寄り添って生きるのだと思います。
みんなが各々ちゃんと幸せになれて、最高の読後感を味わわせてもらえます。
ハレとモノノケ 上 (gateau comics)
2021/01/21 22:40
会話のキャッチボールが楽しい
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねむの木 - この投稿者のレビュー一覧を見る
紙本読了
ストーリはもちろん、年中行事や風習、縁起物などの知識が満載で民俗学としても歳時記としても面白い作品です。
メインの登場人物は3人
一人歩きすると、なぜか山限定で迷子になる高校生の八潮。
山で迷わないよう、八潮を護ってきた山犬(狼)ミツ。
突然ふらっと八潮の家にやって来た、不老長寿のモノノケ(見た目20代後半?の男)トキ。
本格的(?)なBLは下巻までおあずけなので、上巻では八潮の無垢で無自覚な天然タラシぶりと、それに翻弄されるモノノケ達の様子を楽しみましょう。
普段は無表情の八潮がたまにみせる笑顔や照れ顔が萌えます。何より言葉のチョイスや会話のキャッチボールが本当に楽しいです。
そして下巻まで読んだ後に、できれば、改めて上巻からゆっくり読み返して頂きたいです。
そうすれば“あの時の台詞は、この時の会話の事だったのね”とか、
“ここはそういう意味があったんだ”
といった伏線を発見できると思います。
何度も読み返すことでいっそう理解が深まるスルメ作品です。
2021/03/22 11:35
オススメ
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:白菜 - この投稿者のレビュー一覧を見る
作家さん買いです。
他のない世界観が大好きです。
他の作品も全部良かったし
今回も裏切らない面白さでした。