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21件
ダーリンは外国人
著者 著者:小栗 左多里 , 著者:トニー・ラズロ
外国人の彼と結婚したらどーなるの? 日本人同士の何倍も大変な新居探し、母親当惑の第一声、おふくろの味論争・・・など、笑いと驚きがいっぱい。国際結婚の、コレが現実。
ダーリンは外国人 まるっとベルリン3年め トニー&さおり一家の海外生活ルポ
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ダーリンの頭ン中 英語と語学
2005/03/14 23:03
語学はこんな風に楽しいのである
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yama-a - この投稿者のレビュー一覧を見る
僕は言葉に関するHPを運営している割にはあまり言葉に関する本を読まない。これを独善的だと批判することもできるし、いや独創的なのだと負け惜しみを言うこともできるだろうけれど、実のところ僕はそんな大それたことを考えて読まないのではなくて、単にあまり読む気になる(言葉の)本に出会わなかったというだけのことだ。
これはそんな僕が読む気になった、言葉に関する本である。なんと言ってもとっつきが良い。マンガだし。でも、マンガだと侮ってはいけない。これは国際人と国際結婚した国際漫画家による国際エッセイ・マンガなのである。
紹介文を読んだだけで「多分この本は良いぞ」という予感があったのだが、果たしてその通りだった。何よりも「言葉は文化である」「言葉の違いは文化の違いである」という基本認識が貫かれている。その違いを楽しんでいる。異なった国の出身である夫婦2人して、とても楽しんでいる。お互いにお互いの母国語を検証しあうことによって、言葉の新しい面が浮き彫りになってくる──のは確かなのだけれど、実はそんな小難しい本ではなく楽しいマンガなのである。マンガを楽しむように言葉を楽しめるってすっごく良いなあと、僕は感慨深いのである。
そして、この本には僕が自分のHPで書き散らしてきたことと同じことが一杯書かれている──そういうのって、嬉しいのである。th の発音とか、n の発音とか、日本語表記と発音の不統一とか、日本語における受身の用法とか…。
え? お前の零細HPのことなんか知るか、って? そりゃそうでしょうね。あ、いやいや慌ててHP覗きに行かなくてもいいですよ。この本読んでりゃそれで充分ですから。
え? 読んでも完全には解らない、って? 大丈夫。この本の中でもラズロ氏が言ってます──「完全に理解できないところが楽しいんでしょ!!」って。
by yama-a 賢い言葉のWeb
ダーリンは外国人in English
2010/06/13 16:09
紙媒体の場合は思い切って英語だけでも良かったと思う。
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『ダーリンは外国人』の英語版である。
英語が上で、元の日本語が下に併記してある。
さおりさんの元の漫画の日本語を、トニーさんが英訳したのである。
中身は五部構成である。
ルポ1 My Darling is This Kind of Guy
ダーリンはこんな人
ルポ2 Mixed Marriage Primer
一緒に暮らし始めたころ
ルポ3 Our Everyday Routine
つらつらな毎日
ルポ4 So, We are Different
やっぱり違う、こんなとこ
ルポ5 The Key to Harmonious Living
それでも仲良く暮らすコツ
通常は、日本語の本でも横書きになると英語の本と同じめくり方になるものである。
本書はテキストが横書きであっても、
通常の吹き出しの中身が縦書きの漫画と同様に
右から左、上から下に読んでいく。
めくり方も縦書きの本や他の漫画と同じである。
最初のページに読み方が示してある。
私は、『ダーリンは外国人』自体を読むのがはじめてだったのだが、
これを英語で読むというアイデア自体はおもしろいと思う。
ただ、英語と日本語を併記するのは読みづらいと感じた。
横書きを縦書き方式で読んでいくのも、ちょっときつかったかな。
本書は英語だけにして、日本語版はすでに出ている本を読んでねでも
よかったのではないかと、私は思う。
私は完全に初読だったから、
英語版を読んでだいたいこんな意味かなぁと思ってから
元の日本語を読むんでも良かった。
それに、日本人と暮らすってどんなかなと思う、
母語が日本語ではない方が逆の立場でエッセイ漫画として読むにしたって、
併記は読みづらいのではないかな。
英語しかなければ意味が完全にはわからなくても、
漫画をヒントに大体の意味を取る方法で読み進めていけたのに、
同じページに英語と日本語が併記されていると、
へたれな私はどうしても日本語を見てしまう。
(へたれすぎるのかな・・・・?)
だから、読んでいる自分は、「英語を読もうモード」にも、
「日本語を読むぜモード」にもなりきれず、なんとも変な状態になってしまった。
日本語があれば日本語モードが優位になるので、
がんばれば発動できる英語を読もうモードがちっとも目覚めない。
本書でも「英語修得のコツ」のところでトニーさんは、
日本の語学番組は、日本語による説明が長すぎると語っている。
その習得しようとしている言葉ですべてやればいいじゃないかと言っていた。
それとおんなじことである。
これは英語学習本ではなく、英語と日本語を楽しむ本だと見ることもできるだろう。
だが、二ヶ国語併記は、本来のエッセイ漫画として楽しく読もうとする場合も
スムースに流し読みする流れを切ることになってしまったように思う。
でも、併記にはいいところもある。
これはこんな風に言うのか、このニュアンスは英語だとこうなるのかがすぐにわかる。
これは電子書籍にしてみたらおもしろいかもしれない。
英語表記、日本語表記、二ヶ国語併記を選べるようにするのだ。
そうすれば、英語で読んでみて、これはわからないと思ったときは
日本語を出すということもできるのではないか。
これから増えていくであろう電子書籍だが、
紙媒体と同じ情報を電子書籍にするのではなく、
電子書籍ならではの利点を生かした電子書籍を作ろうというときに
こういった原本は使えるのではないかと思った。
紙媒体だと、日本語のときの元の漫画のコマを生かすと、
横書きにしても縦書き読みというやり方しかできないけれど、
電子媒体なら、横書き方式でと指示したら、コマ割順が変わる! とか、
将来的にそんなことも可能なのではないかと。
おっと、なにやら違う想像が始まってしまったようだ。
もしかすると、併記されていると結局どちらも頭に入ってこなかったのは、
どちらかというと継次処理が得意で、
同時処理が苦手という私の特徴も影響しているのかもしれない。
情報は、ひとつひとつ処理していくほうが得意。
何かをやっているときに話しかけられても反応できない。
そういえば、この特徴の差は、さおりさんとトニーさんの特徴としても描かれていた。
さおりさんは、仕事に集中していても話しかけられればすぐに返事できる。
トニーさんは、仕事に集中しているときに話しかけられてもすぐには返事できないので、
さおりさんは無視されたと思ってがっかりしてしまう。
物が捨てられないとか、準備がぎりぎりになるとか、いつも考え事をしているとか、
ほとんど、自分は、さおりさんよりもトニーさんに似ている。
もっと言語オタクになったら、外国語修得が得意になれるかな・・・。
さおりさんとトニーさんの個性は、
日本人だからとかハンガリー人とイタリア人を両親に持つからというよりは
個人の個性と個性として描かれている。
文化的な話かなと感じたのは、Zaru Soba(ざるそば問題)くらいだろうか。
本書は文化的カルチャーショックというよりも、
異なる個性の人が一緒に暮らしてく日々をほのぼのと
時に真摯に描いているのだ。
文化を学ぼうというよりも、おふたりのキャラを愛せると感じたら読める
というタイプの本だと思った。
本書は、私自身の一読や流し読みにはなじまなかったのだが、
ちょっと使い倒す方法を工夫してみようと思っているところである。
ダーリンの頭ン中 英語と語学
2005/04/06 05:21
学校の教材として推薦したい。
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やよ - この投稿者のレビュー一覧を見る
電車の中で見た車内広告があまりにも衝撃的で、思わず購入。
『ダーリンは外国人』とは一味違う
異文化コミュニケーション。。
日本の英語教育はこんなにも間違っていたのか!!
と…
幼稚園から高校まで英語を勉強していたのに
いまだ会話ができない私はつぶやく…
言語オタクのダーリンから繰り広げられる
トリビアがシュールでうける。
思わず「へぇ〜へぇ〜」と机を叩きたくなる。
思わず声に出して発音の練習をしてしまう。
私も是非とも日本の英語教育に尺八を導入してもらいたい。
「Why 尺八?」
と思った人は是非ともこの本を読んでほしい。