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20件
おやすみプンプン
著者 浅野いにお
ある日のこと、プンプンはクラスにやってきた転校生・田中愛子に一目惚れ。彼女から「もうすぐ地球は人の住めない星になる」「別の星に移住しないと人類はメツボーしてしまう」という話を聞いたプンプンは、今日出された「将来の夢」の作文に、「宇宙を研究する人になりたい」と書こうと思い立つ。だが翌朝、プンプンが起きると家の中が大変なことに…?
おやすみプンプン 13
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おやすみプンプン 4 (ヤングサンデーコミックス)
2009/01/31 21:26
不条理な日常を生きていく苦悩
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
浅野いにお、最新作。中学生になった主人公プンプンの日常を描いた第4巻。プンプンの心の内側、葛藤、モヤモヤを説得力ある表現で描いた作品。
中学生のころの将来への不安、そして漠然とした孤独感。女の子への想い。人は何のために生きているのか。何を求めて人はさまようのか。そして、どうして男は女にひかれるのか。男の性への欲求と、その汚さへの嫌悪。言っていることと裏腹の思い。そういったものを余すことなく、リアルに描いている。不条理な思い通りにならない日常。どこへ漂着するかわからない焦り。そうした日常を生きていく苦悩のようなものが描かれている。
それとともに見逃せないのがプンプンの叔父・雄一の存在だ。プンプンの話が中心となっているが、ストーリーとして惹かれるのが叔父・雄一の存在と行方である。3巻で、雄一の過去の回想(告白)で終わったのだが、今回もまた雄一の過去、また5巻へ続くであろう雄一の動向から目が離せない終わり方だ。
「…けれど、幾ばくかの光りが見えた今、なぜか前にもまして重く、苦しい」(p.85)。
「あるのはただ……無意味な生と、からっぽな未来への、恐怖。」(p.87)
雄一がどうなるのか。雄一は過去に拘泥しながら、また現在にも拘泥して生きている男だ。どこから来て、どこへ行くのか。何を抱えて、何に戸惑い、何に怯えながら生きているのか。人間の存在そのものへの問いみたいなものだ。それが『おやすみプンプン』のもう一つの大きなテーマである。
不条理で絶え間ない日常をどう生きていくのか。これが『おやすみプンプン』の魅力だ。決してどこか遠くにある物語ではなく、切実さを伴って迫ってくる作品である。
おやすみプンプン 2 (ヤングサンデーコミックス)
2019/08/06 01:42
小学生から中学生に
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:海老の天ぷら - この投稿者のレビュー一覧を見る
17話までは少年達の好奇心の冒険って感じがして、青くて良いなぁと思いました。
モブキャラや建物に見覚えがあったり、つい前巻を見返してしまいます。1人のキャラクターを使い捨てず、大切にしている感じがとても好きです。
お父さんと別れるところはなんだか泣けました。
自分と重ね合わせて見てしまったせいなのか、「プンプンはお父さんが好きでした。」という言葉があったせいなのか…
「今なら地球が爆発してしまってもいい」「プンプンは今地球上でひとりぼっち」など少しオーバーな言葉が子供らしく胸に残りました。親や友達、周りの環境がこの頃のプンプンにとっては全てなんだと思います。
子供は自分の気持ちに合った言葉を知らないだけで、大人が思ってる以上に空気も読めるし、ちゃんと見ているんだなと思いました。
(13話〜23話)
おやすみプンプン 1 (ヤングサンデーコミックス)
2019/08/03 11:41
Goodnight Punpun
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:海老の天ぷら - この投稿者のレビュー一覧を見る
Goodnight Punpunという素晴らしいmadを見てから気になって漫画を購入しました。
絵、構図、コマ割りがとても魅力的です。
人物や背景もリアルなのですが、現実である違和感やドロドロとした空気が上手に表現されていて、とても考えさせられます。思春期のプンプンはあまりそこに目を向けてなさそうですが…これからの展開に期待です。
(1話〜12話)