胸に棲む鬼
著者 杉本苑子 (著)
志賀島の竜女に恋着された、凜々しい若者の悲劇、奴隷の牧畜を考える冷酷な美女の本性、防人の留守家族に起った戦慄の事件、女奴隷と恋に落ちた高僧の宿業、女の奸計に引っかかり、生...
胸に棲む鬼
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商品説明
志賀島の竜女に恋着された、凜々しい若者の悲劇、奴隷の牧畜を考える冷酷な美女の本性、防人の留守家族に起った戦慄の事件、女奴隷と恋に落ちた高僧の宿業、女の奸計に引っかかり、生霊をとりちがえてしまった傀儡師の嘆き等、奈良、平安朝の下層民の、命のしたたかな強さとあっけない死を語る、傑作短編集。
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救いのない平安の話
2017/01/05 19:33
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投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
奈良、平安時代の話。あまり読んだことはなかったのでそれはとても新鮮だった。時代物だけれど、もうあまりにも現代と違いすぎてまるでどこか遠い国のお話よう。だいたい奴隷が主のお話。寺に隷属する男奴、女奴ってんだからなんだか世知辛い。そして当たり前だけれど家畜以下の扱いを受けている。読んでいてとても痛かった。物語もそうだけれど胸が。奴隷に生まれなくても、なにかの拍子にすっと奴隷身分へなってしまう落とし穴がそこかしこにあるのも恐ろしい。安泰なんてない。最後の舞台は中国。科挙を目指す兄弟、いいところで死ぬ。救いなし。