電子書籍
評伝 野上彌生子―迷路を抜けて森へ―
著者 岩橋邦枝 (著)
夏目漱石の指導を受け二十一歳でデビュー。生涯にわたり現役作家でありつづけ、九十九歳にしてなお傑作『森』をものした野上彌生子。中勘助への秘めた初恋の想い。野上豊一郎との勉強...
評伝 野上彌生子―迷路を抜けて森へ―
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商品説明
夏目漱石の指導を受け二十一歳でデビュー。生涯にわたり現役作家でありつづけ、九十九歳にしてなお傑作『森』をものした野上彌生子。中勘助への秘めた初恋の想い。野上豊一郎との勉強仲間のような夫婦生活。六十八歳になってから恋文を交わしあった田辺元。死の瞬間までアムビシアスでありたいと願った彌生子の本格的評伝。
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紙の本
野上弥生子さんの晩年の私生活情景
2014/02/15 16:36
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投稿者:泉佐野のだんな - この投稿者のレビュー一覧を見る
野上弥生子さんの作品は「迷路」をはじめ「真知子」「海神丸」などや随筆を岩波文庫本で読んでいた。また、中公文庫の「秀吉と利休」に親しむなど近しい作家である。そんな体験もあって、全集本を買って驚いた。膨大な日記が残されてあるのだ。もちろん読んでいない。
わたくしはこの評伝の作者が丹念に日記をも読み込み、この稀代の作家の晩年の生活が活写されている。哲学者田辺に師事したことからプラトニックラブへと進展したこともこの本を読んで初めて知った。田辺元の高弟の評論家の唐木順三との往復書簡集をたまたま最近購入していたので、驚いた。唐木順三さんは野上弥生子さんが秀吉と利休を執筆する際にいろいろな資料を提供したという。
こんな情報がお面白く楽しく思われた。
この時代の何と知的レベルの高い文化人の交流の一端をうかがい知ることができて、うらやましく思ったことだ。