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災害ボランティアの心構え
著者 村井雅清 (著)
初心者ボランティアも押し掛けていい!?被災地で何が求められているのか?細かなニーズに対応できるのは、十人十色のボランティアしかいない!2011年3月11日に発生した東日本...
災害ボランティアの心構え
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商品説明
初心者ボランティアも押し掛けていい!?
被災地で何が求められているのか?
細かなニーズに対応できるのは、十人十色のボランティアしかいない!
2011年3月11日に発生した東日本大震災は空前の規模の被害をもたらした。テレビなどで次々と伝わる被災地の惨状。そうした現実を目の当たりにして、「自分も何か彼らの役に立てないだろうか」と考える人は多い。そうした被災者支援で、もっとも求められているのが、ボランティア活動だ。ボランティア活動を理解し、ボランティア活動を実践するための心構えを、世界各地で災害復興に携わってきたベテラン・ボランティアが解説!
目次
- 第一章 東日本大震災の現場へ
- 第二章 ボランティアの本質
- 第三章 「何でもありや!」のボランティア論
- 第四章 震災をいかに乗り越えるか
- 第五章 海外災害救援で学んだこと
著者紹介
村井雅清 (著)
- 略歴
- 被災地NGO協働センター代表。CODE海外災害援助市民センター事務局長。神戸学院大学客員教授。阪神淡路大震災後、災害ボランティア活動を行う。海外では、現地で復興作業の援助に携わる。
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紙の本
大災害時には有害な内容
2011/07/13 12:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
東日本大震災では阪神淡路大震災とくらべてボランティアの数がすくないといわれている. この本によれば阪神淡路のときは最初の 2 ヶ月くらいに圧倒的な数のボランティアがやってきたというが,東日本大震災ではその期間は被災地の混乱をおそれてボランティアのうけいれがおさえられていた. 著者は阪神淡路のときの経験から,ボランティアはそういうときにおしかけていけばよいという. また,「考える」 ボランティアであればマニュアルは不要だという. しかし,東日本大震災のような大災害においてはこのようなかんがえは危険であり,この本は有害なのではないだろうか.
たしかに,よく組織されたボランティアなら大災害の直後でもうまくはたらけるだろう. しかし,なんの条件もつけずにだれでもがおしかけていけばよいというのは無責任だとおもえる. 東日本大震災の直後の被災地にはさまざまな危険や混乱があった. それに対処できるそなえのないボランティアはおしかけるべきでなかっただろう.
阪神淡路とのちがいのひとつは,はやい時期から自衛隊や米軍が被災地にはいったことだ. かれらの仕事は危険や混乱のなかで 9 割,あるいは 99% のひとをすくうことであるのに対して,著者がいうようにボランティアがめざすべきは危険や混乱がある程度のぞかれたなかで 「最後の一人まで救う」 ことだろう.
ボランティアはときには 「おしかけて」 いくことも必要だろうが,もっと重要なのは臨機応変さ,著者のことばでいえば 「考える」 ボランティアが重要だろう. 著者はボランティア・マニュアルが 「考えない」 ことにつながるから不要だと主張しているが,東日本大震災をかんがえると危険から身をまもるためのマニュアルは必須だったとかんがえられる. ボランティアにはマニュアルをみて考える能力が必要であり,私が石巻などで実際にみたボランティアは,自分もふくめてそうしていたとおもう.