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ソドム百二十日
著者 マルキ・ド・サド (著) , 渋沢竜彦 (訳)
ルイ十四世治下の末期、殺人と汚職によって莫大な私財を築きあげたブランジ公爵と三人の仲間は、「黒い森」の人里離れた城館で、四十二人の男女とともに、百二十日間に及ぶ大饗宴をも...
ソドム百二十日
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ソドム百二十日 (河出文庫)
商品説明
ルイ十四世治下の末期、殺人と汚職によって莫大な私財を築きあげたブランジ公爵と三人の仲間は、「黒い森」の人里離れた城館で、四十二人の男女とともに、百二十日間に及ぶ大饗宴をもよおす。ここで物語られる奇怪な話、くりひろげられる乱行、虐殺の数々を物語るサドの異色作「ソドム百二十日」は、さながら性倒錯現象の百科ともいえる傑作である。他に二篇収録。
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紙の本
この続きを読みたくもあり、読みたくもなし
2021/03/21 21:28
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ありとあらゆる悪事(殺人も)によって莫大な財産を有する放蕩三昧の4人の男が、フランス中から拉致してきた美少女・美少年達と深い森の城館で120日に及ぶ性的な饗宴を繰り広げる物語、どこまでも反道徳、無神論だが、小説として完成しているのは序盤だけで、どんな悍ましい饗宴が開かれたかという前に終わってしまう。ひょっとしたら、マルキ・ド・サド氏本人が読者の想像のはるか上をいく内容を書けなかったのではないかという説もあるという。バスチーユ牢獄から精神病院に移送されてしまったために彼は原稿を持ち出せないまま亡くなってしまった。草案では120日の間に何十人もの男女が虐殺されることになっていたというのだから、読みたくもあり、読みたくもなし、いややはり読みたかった。
紙の本
18世紀から19世紀のフランス貴族サド氏による性倒錯、暴力、善悪、反道徳、無神論といったテーマでストーリーが語られる傑作です!
2020/05/26 10:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、18世紀から19世紀のフランス人貴族で小説家であったマルキ・ド・サドがバスティーユ牢獄で著したとされる未完の小説です。実は、同書がサドの最初の本格的な作品とも言われています。内容は、悪事と放蕩によって莫大な財産を有する4人の男が、フランス中から拉致してきた美少女・美少年達と深い森の城館で120日に及ぶ性的かつ拷問的饗宴を繰り広げる物語で、性倒錯、暴力、善悪、反道徳、無神論といったテーマと共に描かれています。同書は、「淫蕩生活」とも訳されることがあり、サドの代表作であり、傑作です!
紙の本
サディズムの文学
2002/02/28 00:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:パルテナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
サディズムの語源となったサドの代表作。人里はなれた陸の孤島の城館で、120日間に及ぶ乱交饗宴を、淡々と綴っている。人間の中にある、ドロドロとした闇の部分を暴き出すような作品で、時として、あまりの強烈さに震えすらおこってしまった。この文庫版は「ソドムの120日」から、序章の部分を訳してある。また、同時収録されている「悲惨物語」は、近親相姦による家族の悲劇を、物語りの中心としていて、反母権を唱えている作品だと思った。
紙の本
視点を変えてみることによって逆転する小説
2002/07/30 12:10
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:影山 師史 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この『ソドム百二十日』は、一見すれば同様なことを手を換え品を換えて、ただ繰り返すような構造を持っているが、それをそのまま快楽をむさぼる人間の姿を描いた小説として読んだのでは非常に退屈な小説になってしまうと思う。なぜ、それを行うのか、なぜそれで快楽が得られるのか等とその内容に関してその文の裏側にあるものを読みとることによって私にとってこの退屈な繰り返しは、意味を持ってきて面白くなってくるのである。その文の裏側にあるものとは代表的なキリスト教的道徳であり、読み替えるならば、この不道徳な小説と言われている本書も道徳小説になってしまうのである。
こういったサド理解は一般的なものはないと思うが、私は、サド候はどこかに重すぎるほどの道徳的な部分を持っていたのではないかと思うのである。