紙の本
な、なんだってー
2015/08/21 18:07
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投稿者:のきなみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
的な話が好きな人は好きだと思う。取り敢えず時間つぶし、暇つぶしには最適。勢いで「あぁなるほどそうなのかー」って謎の納得感を感じさせてしまう。冒頭のおっさん連中の蘊蓄、ダラダラ話は読み飛ばしても特に影響はないので慣れてくると後半の事件の謎→解決、までのパターンだけを読んでいくことも可能。暇な時はおっさんのだらけ話を読んでも良いかも。個人的な感覚では宗像教授系の話をものすごーく俗っぽくした感じかなぁと思う。あとクール系美女が好きな人ならキャラ萌えもありで。
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昔話にかけたミステリー
2024/03/17 20:33
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投稿者:DB - この投稿者のレビュー一覧を見る
鯨統一郎のスリーバレーシリーズは歴史物の話も文学の方もそれなりに面白かったので、これも同じような系列かと思って読んでみました。
舞台となっているのは渋谷区にある「森を抜ける道」という日本酒バーで、日本酒をワイングラスで出すような気取ったお店には厄年を何年か前に過ぎた中年男が三人集う。
そして奥に独り、大学院生の桜川東子さんが静かにグラスを傾けていた。
いきなり始まるのはサリーちゃんとアッコちゃんと魔女っ子メグちゃんから懐かしのアニメのマニアックなネタの披露大会だ。
年齢的にドンピシャならいいのかもしれないけど、ちょっとずれていると読んでいてつらい。
数ページにわたってアニメネタが続いてようやく推理の話になります。
中年男のうちの一人が私立探偵で、もとは警視庁の刑事だった経歴から不可解な事件の真相を探るような依頼が時折舞い込んでくるという設定のようです。
今回の事件は献身的に認知症の母親の世話をしてきた娘が、睡眠薬の多量投与で母親を殺したとされる事件だ。
ここで桜川東子さんがおもむろに口を開き、浦島太郎の昔話を思い出したという。
竜宮城へ行って楽しい毎日を過ごした浦島太郎が自分の家に帰ると、何百年もたっていて家族は誰もいないという有名な話です。
これを漁から帰ってこなかった息子が竜宮城で幸せに暮らしていると思いたい母親の願望が形になった話だと考える。
そこから犯人の娘の心境を読み解いていきます。
他にもカチカチ山、さるかに合戦、一寸法師、舌切り雀、こぶとり爺さんに花咲爺と懐かしの昔話が登場する。
毎回中年男三人による時代懐古の前振りが入り、探偵が今抱えている事件の被害者と加害者の関係とその家族背景を語っていくと、桜川東子さんが自分の研究分野であるメルヘンに絡めて事件を推理するという流れだった。
そして所々で日本酒の話が入る。
桜川東子さんの愛飲するのは春霞オンリーですが、男たちはバーのマスターも含めいろんな日本酒を飲んでいる。
日本酒をグラスで出して気の利いたつまみを出すお店はいいなと思うが、そこで親ほどの世代の中年男たちの昔話を静かに聞きつつ一升瓶をあけて帰るヒロインの姿が一番のミステリーでした。
どうやら『九つの殺人メルヘン』という本の続編だったようですが、そっちも読むかどうかは微妙。
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2010/2/15 Amazonより届く。
2014/2/17〜2/20
デビュー作「邪馬台国はどこですか?」を彷彿させるバーカウンターミステリ。この作品では、現実の事件の真相を昔話の新解釈で解き明かす。が、何と言ってもこの作品の魅力は前半の昭和ウンチク。私とほぼ同年代の設定なのでものすごく共感出来た。しかし、良く覚えていたなあ、あれだけ細かいこと。
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このシリーズ大好きだったが、こちらはちょっと解釈が苦しい。
最後のはヤクドシトリオに解説させて「それもありかも」って位開き直ってる?
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『浦島太郎の真相』
懐かしのアニメの話
『桃太郎の真相』
名作映画の話
『カチカチ山の真相』
助っ人外国人の話
『さるかに合戦の真相』
時代劇の話
『一寸法師の真相』
懐かしのドラマに登場した女優の話
『舌切雀の真相』
お笑いタレントの話
『こぶとり爺さんの真相』
フォーク歌手の話
『花咲爺の真相』
ラジオ番組の話
2010年6月25日読了
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桜川東子シリーズ第二弾の短編集。前回は童話の新解釈を基にしたアリバイ崩しでしたが、今回は日本の昔話の新解釈を基に犯人の動機を解き明かします。
昔話の新解釈と厄年トリオの掛け合いは今回もおもしろかったですが、事件の真相がその二つに比べると弱いかな?とも思いました。
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「九つの殺人メルヘン」の続編。厄年トリオも桜川さんも健在。1話の半分くらいが3人の昭和薀蓄話なのも相変わらず。酒の肴の旨そうなのも相変わらず。ただ今回はほとんど日本酒に触れられてなくてそこだけちょっぴり残念。
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以前に一度読んでいたようですが...
気づかずに手に取り、立ち読みしてみたら
全然内容に記憶が無く...(^ ^;
そのまま買って読み始めたところ、
やはりまったく記憶が無くて、
新鮮に読めました(^ ^;
が、後半のギャグが二つくらい覚えてて(^ ^;
あ、本当に読んだことあるんだな、と(^ ^;
二回楽しめたので、気にしませんが(^ ^;
---- ここから、以前に書いたレビュー ----
毎度おなじみ「ヤクドシトリオ」と、
美人女子大学院生の会話で成り立つ
一応推理ものの短編集。
シリーズの...三作目? 四作目?
...まぁ、それくらいの作品。
設定はいつもと同じだし、
毎度毎度ヤクドシトリオの馬鹿話で始まり、
その馬鹿話が紙面の7割くらいを占め、
最後の方で無理矢理事件の話に持って行って、
美女が「見事な推理」でナゾを解く、というスタイル。
今回はその謎解きが、日本の昔話に絡めてある。
「お話を伺っているうちに、
○○のお話に似ていることに気がついて...」
という具合に、桃太郎だのこぶとり爺さんだの
誰もが知っている昔話になぞらえて謎解きを披露する。
いつもの鯨節炸裂で、主人公の「心のツッコミ」も
ストーリーのメインである(?)馬鹿話も
楽しく読める...のですが、正直ちょっと
マンネリというか、ネタ切れ感も(^ ^;
賛否両論だった鯨氏の鮮烈なデビュー作
「邪馬台国はどこですか」と、ほぼ同じ作りなので、
ついつい比べてしまうせいかも知れませんが...
「邪馬台国〜」の方が、「ムリなこじつけ」にしても
本作の二倍も三倍も繋がりの「絆」が太く、
考察も深いような気がする。
ま、邪馬台国とは「狙ってるとこが違う」のかも、だし、
読み物としては面白く読めます。
でも、あと「もう一ひねり半」を期待してしまうのは、
何せ鯨氏だから...(^ ^;
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母一人子一人で暮らしてきた四十五歳の娘は七十五歳の母親をなぜ殺害したのか?不明だった事件の動機を、美人大学院生・桜川東子が昔話・浦島太郎の大胆な新解釈で解き明かす(表題作)。日本酒バーで益体もない話を繰り広げる常連二人とマスターのヤクドシトリオ。彼らが解けない事件の謎を昔話になぞらえて次々と解決する東子の名推理。鯨ミステリーの妙技が冴える。
(「BOOK」データベースより)
シリーズ前作「九つの殺人メルヘン」で「アリバイ崩しの東子」との異名を付けられた女子大生・桜川東子嬢が、大学院生となり、今度は「心のアリバイ崩し」に挑む本書。
「心のアリバイ崩し」とは、要するに「動機の解明」ということである。
殺人が起きるが、動機が不明。容疑者は絞れているが、何故犯行に及んだのか、それがわからない。そういった事件を、ヤクドシトリオがバー〈森へ抜ける道〉で語るわけだ。
それを少し離れた場所に座っている桜川嬢が、日本の昔話になぞらえて解決へと導くという、流れ。
しかし、今回は事件の話に入るまでの蘊蓄部分が長すぎる。
前作でも蘊蓄部分はあったのだが、それなりに適当な量で、楽しめる範囲内だった。しかし・・・。
まぁ、同年代の方々には楽しめるものなのかもしれないが、私にとっては少々辛い冒頭部分で、「早く事件の話に移ろうよぉ・・・」と何度も呟いた。
事件が始まったら始まったで、今回は日本の昔話が持ち出されてくるのだけれど、「九つの殺人メルヘン」に比べると、こじつけっぽさが際立ったような気がしてならない。
少し、苦しいかなぁ・・・。
読んでいて全く楽しくない、と言うわけではないのだけれど、途中で少し飽きたかな・・・。
ただ、昔話の新たな解釈については、とても面白いと思う。
読んで損をした、ということはない。
読んでよかった。楽しめた。
桜川嬢のファンの方にはオススメします。
少々大人になられた彼女に巡り会えますよ^^
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「浦島太郎」の話を、作者の視点から新解釈するものだと思っていたわけで、表紙の美しさとおどろおどろしさに惹かれて買ったんですが、よんでみた感想は、「うーん」。
読んでいて、ちょっと疲れてしまった本でした。
すべての章のタイトルに「真相」とつくのですが、どこが真相なのか、さっぱり。
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こじつけと言ってしまえばそれまでだが、問題提起にたどりつくまでの会話と奇想天外な推理方法が魅力的。こういう他で読むことができないミステリーは貴重だと思う。好みは分かれるところであるが。ただ最後の方ではワンパターンに飽きてきてしまったのでこの評価にとどめた。かちかち山の新しい解釈が一番印象に残った。
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『九つの殺人メルヘン』の日本の民話版。
今シリーズの方が、最初の駄弁→民話→事件→謎解きの流れが見事で、さらに最初のテレビの話題までもが事件とリンクしていたという驚きがある。
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やっぱり様式美が忘れられなくて読んでしまった。いつもながらに面白いなぁ。
40ページのうちの大部分を昭和時代のアニメや映画やテレビの思い出話で埋め、さらに(今回は)日本酒と肴のうんちく。さらに20ページを使って昔話の秘密に迫って、事件そのものはラスト5ページで決める。
いやぁ、いいなぁ。切れ味が良い。思い出部分は懐かしいし(今回は自身の神田川小説をバカミスと称する味もあった)、うんちくは勉強になるし、昔話の秘密は本当にな~るほどと思わせる説得力と明快さを併せ持つ。
事件の解決そのものは、限られた条件のもとで精いっぱいの展開を見せる。いやぁ、何度も書くけれど面白い。
さらに今回は連絡のラストが素晴らしい。ヒロイン桜川東子に語らせるのは「想い出話とは何か」である。それは生きている証。自分の立ち位置を確認する作業であり仲間意識の確認であるという。その行為は「限られた楽しみのリサイクル」であるという。いいなぁ。ここ。生きた時代を後世に残したいから昔話(お伽噺、神話を含む)が存在するというのはどうかなぁとは思うけれど、昔話には当時の心が映されているとする考えはまさにその通りだと思う。
いい作品だ
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気の効いたつまみをだす日本酒バーに集う中年男性3人組、ヤクドシトリオが、古いアニメやらTVドラマ、旧作の映画や、フォークソング、深夜放送の話をしているうちに、「探偵の工藤ちゃん」が絡む事件の話になると、それを傍で聴いていたヒロインの東子さんが、鮮やかに解決するという、ディテクィブチェアのミステリです。
すべての事件が浦島太郎や桃太郎、カチカチ山にさるかに合戦、一寸法師、舌切り雀、こぶとり爺さん、花咲爺などに巧くリンクさせてあり、昔話に関連して披露されるトリビアや、思いも掛けない解釈は新鮮で楽しめます。
というか、それが一番の読みどころですが、全ての話を長さまで揃える構成は技ありの職人芸で、凝ったつまみで楽しませるここのバーのマスターみたいです。
鯨統一郎さんは同様のシリーズを沢山出しているので、ファンならお馴染みで、安心して楽しめる1冊です。
総合点はまあまあ。
お暇なおりに、という感じですかね。
ps
ヤクドシトリオが崇めているヒロインの桜川東子さんは酒飲みのまま就職もせず大学生から大学院生となってしまっていて、行く末が案じられる・・・
彼女の就職と婚活に幸あれ、と読後は思いますね。
鯨さん、次回シリーズは綾波レイ方面の探偵にしてくれないかな。
普段は無口だけど、エレベーターに乗っている間にとか、掃除の時間中に雑巾を絞りながら事件を解決してしまうようなタイプ。
それだと日本酒バーという設定と、つまみのグルメネタも使えないけどさ。
人気出ると思うよ。
次は萌えキャラでよろしく。
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変なマスターがいるバーで繰り広げられるおじさんたちの
昔話・・・ちょっと今回は昔過ぎて付いていけなかった(汗)
心のアリバイをテーマにした謎解き。
心だけに、ほんとにそれが正解なのかわかんないところが
前回よりマイナスポイントだったな、私には。
日本の昔話にもこんな裏があったんだと、ちょっと賢くなりました。