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『その科学が成功を決める』などの著書でおなじみ、リチャード・ワイズマン博士の最新刊。タイトルで誤解される向きもあるかもしれないが、超常現象の信憑性を検証するという類の話ではなく、あくまでも超常現象には懐疑的なスタンスだ。そのうえで、人がなぜこうした不思議な現象を体験するのかという点にフォーカスを当てている。
非常に興味深い内容が盛りだくさんで、「ちょい読み」どころか「ぐい読み」しかも「一気読み」なのだが、それぞれの章の内容が多岐に渡るため、一番面白かった6章の「マインドコントロール」のみをご紹介。
1978年、アメリカのカルト教団「人民寺院」での出来事だ。教祖ジム・ジョーンズの呼びかけに応じて約900人の信者たちが集団自殺を図った。このときに撮影されたビデオテープを見ると、信者の大半が自ら進んで命を断ったのだという。一体なぜこのようなことが起きたのか?
本書によると、マインドコントロールの要素は4つである。一つ目は、段階的に少しずつ帰依の度合いを深めさせていくこと。二つ目は、グループから不協和音を排除すること。三つ目は奇跡の力。そして四つ目が自己正当化。最後の自己正当化とは、奇妙な儀式や苦痛をともなう儀式に参加した信徒は、自分の苦しみを正当化するために、このグループには価値があると前向きに捉えることを指す。
とりわけこのメカニズムが面白いのは、いわゆるマインドコントロールというものとビジネス界における数々の伝説のプロセスで為されたこととの差が、紙一重だなと思う要素も多分に含まれているからだろう。
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心霊現象やマインドコントロール、幽体離脱などの超常現象を信じてしまう人たちの心理を解明していく。ユニークな実験も紹介されており、なんと実際に超常現象を体験することもできるお得な一冊!
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見えないものを見せる、無いはずの体に痛みを感じる、聞こえない音が聞こえる、など色々と脳は自分では意識しないところで不思議な現象を作り出していると脳科学の本を読むと書いてあるが、超常現象のかなりの部分はそうした脳の作りだした現象であろうという立場で説明している。
幽体離脱をすると言うのも幽霊を見たと言うのも、脳が作り出した幻影であり一面では心理的な現象であるとすることを説明し、その脳の不思議さを実感できるような幾つかの簡単な実験というか試験問題も随所に散りばめられているので、なるほどと楽しめるものだ。
但し、全てが脳の話でもなく幽体離脱で有名な病院での逸話については後日、検証された現場の環境から作り話ではないかという謎解きも紹介されているし、霊魂の重さを計測したという話に関しても発汗作用で説明が可能という医学者の見解も紹介されている。また予知夢も毎晩毎晩、覚えては居ないだろうが沢山の夢を見るのでそれがどこかで現実と似たものが出てきて、それが夢の記憶を引き起こし予知夢であると感じる可能性があっても不思議はないと言う。
とは言え「超常現象の科学」と銘打っているものの、個人的には全く「エセ科学」にも分類されないであろう占い師・霊媒師・念力などの話題が本書の冒頭にはかなりの分量を割いて書かれているのでその部分については少しばかり退屈してしまった。「ハインズ博士再び「超科学」をきる」でも心霊術・霊能者にはかなりの分量が割かれていたと記憶しているが、米国ではこれらが一種の科学として根強く世間に受け入れられているという表れなのだろうか。
今後も超常現象・エセ科学を暴くという関係の本を買うときはタイトルに騙されずに良く目次を見てから買うようにしよう。
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おもしろーい。そして読み易い。
表紙の実験からもうたまらん。ちいちゃんのかげおくりか。
目撃される幽霊が大体白い服を着ている理由が分かったような。
時計の4:44をよく見る気がするのはやっぱり印象に残るからやね。
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この本よりも極東ブログさんの書評のほうが読み応えがある。けど、訳もしっかりしているし、それぞれの事象の掘り下げも問題なく、好感の持てる書。一番気に入ったのは、空中浮遊とかのメカニズムがすげえというよりは、自分が体の中に収まっているっていう推定をするほうがよっぽど大変だよねってところだな。ラマチャンドランの著作も読んでいるけれど、そのようなまとめ方をしてなかったんだよね。あと、夢に関しては、友人が、彼の父が亡くなる際に夢に出てきたということを聞いたときに、まあそういう解釈で別にいいじゃあねえかと思っちゃったんだよね。これは、現時点ではどっちサイドを取るのかという案件かと。
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人間の脳というのは底知れぬ謎を秘めているんだなあと再確認する。
幽霊も霊界も死後の世界も超能力も予知も、すべて人間の脳が作り出したイリュージョンなのだ。
超常現象が存在しないとわかっても別に残念とは思わない。むしろ、そういうものを次々に創りだしてしまう人間の脳とか心理の方がずっと不思議だし面白いと思う。
宗教もまた同じ。「神」の概念は人間の発明したものの中でもピカイチのものだと思う。
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自分は超常現象を信じやすいほうなので、面白かった。でも、「呪いのビデオシリーズ」みたいのは、説明がつくのかな?あれは作り物か?
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かなりおもしろい。
占い師/幽体離脱/念力/霊媒師/幽霊/マインドコントロール/予知能力について科学的に不思議な現象を解説を試みます。
ユーモアある語り口調と途中でブレーク的にでてくるミニテスト・体験が飽きさせず、読み物としても楽しめる内容です。
占い師…人は都合よく反応する。そしてよどみなく曖昧に話す
幽体離脱…ゴムの手を自分の手に錯覚する。脳は身体の中に自分がいるという認識がそんなに強固なものでない
念力…これはマジックのテクニック
霊媒師…これも人の深層心理が無意識に力がかかる
幽霊…見たいと思う人の心理が見えないものを見せる
マインドコントロール…小さな要求から大きな要求へ少しずつ上げる。周囲の人に無意識に同調する。自分の体験を正当化しようとする。
予知能力…人は一夜に4度の夢をみる。そして、その記憶も曖昧である。そして統計学的にみてその予知の可能性は妥当なもの
こんな感じ、マジックや実験の小ネタが満載なので、ぜひ覚えておきたい。
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なにこれ面白い、の一言・・・
スィースイ読んじゃった・・・
普段こういう本読まないんで・・・
新鮮・・・
もっといろいろ興味持とう・・・
それはそうとコレ・・・
この著者ワイズマンさんは・・・
もともとは結構なマジシャン・・・
で・・・
超常現象がウソかホントか調べるのではなく、人がなぜ不思議な現象を体験するのか、その理由を探る方が面白い・・・
ってーんで、この道に入ったお人・・・
いま話題の・・・
マインドコントロールやら・・・
占い師の実像やら・・・
幽体離脱やら・・・
こっくりさん(ウィジャボード)やら・・・
幽霊やら・・・
念力やら・・・
予知夢やら・・・
章ごとに解き明かしてまいります・・・
しかも・・・
この本は練習問題がついてるので・・・
自分で体験できたりもします・・・笑
幽霊見れるし・・・
幽体離脱も出来るし・・・
スプーン曲げだって出来るし・・・
頑張れば占い師にだってなれます・・・
逆に洗脳から身を守る方法も載ってます・・・
やってみましょう・・・
ある意味ノウハウ本・・・笑
で・・・
何であれやこれやある超常現象を体験してしまうのか?
それは・・・
人間の脳の仕組み上ある意味仕方がないから・・・
そして非常に心理的な面も影響が大きい・・・
人間の脳が生存上良く出来ているからこそ、それが機能しすぎたりしちゃうと、不可思議な現象が引き起こされてしまう・・・
不可思議な現象を体験してしまう(と感じてしまう)ようです・・・
ある意味仕方がないからこそ、そこを突かれて、変な輩につけこまれてしまわないように読んでおくと為になるかも・・・
脳の仕組みや人間の心理なんかも分かって面白いし・・・
半ばギャグとしても楽しく読めると思うし・・・
読みやすく書いてあるからゼーヒー
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理論的で楽しく読めた。
脳みそはパーフェクトではないし、機械でもない。
実に不完全な人間。
それをとてもよく感じた。
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たまに簡単なクイズがあって仕組みが分かりやすい。たくさん例も載っていて具体的。
体外離脱のやり方が詳しく載っていたのが面白かった。
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不思議な現象、オカルトと呼ばれている物事を科学的に解明している。マジックの種明かしのよう。
第1章 占い師のバケの皮をはぐ
第2章 幽体離脱の真実
第3章 念力のトリック
第4章 霊媒師のからくり
第5章 幽霊の正体
第6章 マインドコントロール
第7章 予知能力の真偽
タイトルからわかるように不思議現象に対して辛辣で、脳科学や心理学の面から「何故騙されるのか」を具体的に書いているので分りやすい。
ただし、世界に不思議な事がひとつもないというのは、世界が色褪せてつまらなくなるかもしれない。
それすら乗り越えて現象として楽しむのはありな気がする。
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占い、幽体離脱、念力、霊媒師、幽霊、マインドコントロール、予知能力など所謂超常現象を科学で解明する内容。人間の関連して考える力は、生存率をあげたり、物事を予測する能力を発揮させるが、一方思い込みによるゴーストを生みだす。法則、実験事例が沢山のっていて面白い。
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小学生の頃、遠足で日光へ行った。藤村操が「曰く、不可解」との
遺書を残して身投げしたことから自殺の名所になった華厳の滝の
前で記念撮影をした。
写真が焼き上がって来た時、「霊が映っているっ!」とクラス中で
大騒ぎになった。しかし、私にはどこをどう見ても霊らしいものが
見えなかった。皆、本当に見えていたのだろうか。
今になって思うと、あれは集団ヒステリーの一種ではなかったか。
本書は幽霊の目撃や交霊術等の超常現象の正体や、占い師や
マインドコントロールのからくりを脳の機能から解き明かしている。
常々、占い師って胡散臭いと思っていたのだがやっぱりね…と
いう感じである。最近、話題になった女性お笑い芸人もこの本を
読んでいれば妙な騒動に巻き込まれることもなかったのになぁ。
脳科学と心理学で、超常現象と言われるものの大方の説明は
つくらしい。言われてみれば「なるほど~」と納得だ。
しかし、人間の記憶とか脳とかってかなり当てにならないもの
なんだなぁ。信じたいことを信じ、見たいものを見る。だから、
他人に見えないものでも見たことになっちゃうんだね。
紙上で出来る実験も出ていて、飽きずに読めるがオカルトや
脳科学に詳しい人には物足りないかも。
尚、少々おふざけの文章も混じっているので専門書だと思って
読むと不快になるかも。私はこういうの好きだけど。
ロンドン塔でも幽霊の出るホテルでも、何も見ることも感じることも
出来なかったが、本書を読んだら私でも超能力者になれるかも
しれぬ。笑。
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ヒトの脳は「自分が見たいもの」しか認識できず、意味のないものにも意味を見いだしてしまう。容易に暗示にかかり、「思う」だけで無意識のうちにカラダが反応してしまう。そうしたことがしっかり理解できるよう、簡単にできる実験も豊富に納められている。初めて読む話ばかりではないが、「超常現象」という入り口から脳と認知の不思議に分け入る筆致は、わかりやすいと思う。「スピリチュアリズム」誕生のきっかけになった姉妹の話が、「ラップ音は足踏みで出していた」というオチまで書いてあるのは面白かった。江原某のウェブページに、堂々とその姉妹の話が書いてある(もちろんオチは省略して)のは、なかなかほほえましい。 http://www.ehara-hiroyuki.com/guest/spiritualism/spiritualism.html